大阪市西成区釜ヶ崎(あいりん地区)は、東京の山谷、横浜の寿町をしのぐ、日本でも有数の「ドヤ街」だ。戦前にはすでにスラム街ができていて、戦後になると日本中から日雇い労働者がやってきた。しかし、いまは2万人ほどの住民の40%以上が生活保護を受けている。
西田好子が牧師を務める「メダデ教会」は、この付近にある。「メダデ」とは旧約聖書に登場する人物の名で、「愛があふれる」の意味だという。
西田は68歳。小学校教師を辞めて、50歳で大学の神学部に入り、牧師となった。いざというときの資金を貯めるために、超節約生活を送っていて、食事はスーパーの特売品とパンの耳、風呂には入らないでポットの湯で体を拭く。 続きを読む






