コラム」カテゴリーアーカイブ

「野党統一候補」の不協和音――不信と嫌悪にまみれた〝共闘〟

ライター
松田 明

32選挙区で〝統一候補〟

 来たる参議院選挙に向けて、32ある「1人区」で立憲民主、国民民主、共産、社民などの野党が〝統一候補〟を立てる見通しとなったようだ。

 参院選全体の勝敗を左右する1人区は全て、公明党推薦の自民党公認候補と野党候補が対決する構図になる。(「毎日新聞WEB」6月7日

 この6年半、自公の連立与党が安定したパートナーシップを深めている一方、野党は目まぐるしく合従連衡を繰り返してきた。
 分裂と罵り合い。風向きを見ての野合。クルクルと変わる党名。低迷する支持率。多くの有権者は、今や誰がどの党の所属なのかもよく分からないほどだ。
 実際、わずか6年半で所属政党が5つも6つも変わっている野党議員も珍しくない。 続きを読む

政権に影響力を示す公明党――世界的にも特殊な自公連立政権

ライター
松田 明

公明党に譲歩する自民党

 米国ノーステキサス大学の前田耕・准教授と、インディアナ大学のアダム・P・リッフ助教の発表した「自公連立政権」に関する共同論文が、各国の政治学者の間で話題を呼んでいる。
 2018年末に発表され、年が明けた3月に英国ケンブリッジ大学の学術誌に公開されたものだ。
 その概要について前田准教授は自身のツイッターで、こう記した。

 自民候補の公明票依存の度合いをデータで詳細に示し、更に、そのために自民が公明に対して政策面で大きく譲歩していることを明らかにしています。(2018年12月12日のツイート

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世界宗教の条件を考える――書評『希望の源泉・池田思想』

ライター
本房 歩

世界に広がる池田思想研究

 創価学会という教団、あるいは池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長という人物について、もっとも理解が浅薄で遅れているのは、おそらく日本社会であろう。
 人が遠くの星を見ることはできても、睫毛(まつげ)を見ることはできないと譬えるべきか。蟹は甲羅に似せて穴を掘る、と言うべきか。
 米国と並んで世界の覇者となりつつある中国は今、世界でもっとも「池田思想」の研究が広がった国でもある。 続きを読む

沖縄伝統空手のいま~世界に飛翔したカラテの源流 第34回 次世代を担う沖縄空手家群像(中)

ジャーナリスト
柳原滋雄

 昨年2月に始まったこの連載も最終盤を迎えた。40~50代を中心に次世代の沖縄空手家を紹介する2回目は、しょうりん流系の3人を紹介する。 続きを読む

公明党が果たす役割の大きさ ――書評『自公政権とは何か』

ライター
本房 歩

唯一の安定的な枠組み

 公明党が自民党と最初に連立を組んだのは、今から20年前の1999年10月。民主党政権の3年半を除いて、「自公」連立は16年以上続いている。

 自公連立は現在の日本政治で唯一の安定的な政権の枠組みになっている。それはなぜなのか。本書はこの問いに答えようとするものである。(『自公政権とは何か』「はじめに」)

 著者の中北浩爾氏は一橋大学大学院社会学研究科教授で、日本政治外交史、現代日本政治論を専攻している。
 おそらく「自公政権」についての初の本格的な分析となる本書を執筆した動機について、著者はいくつかのことがらを挙げている。 続きを読む