韓国」タグアーカイブ

長期展望に立って〝世界の文化財〟に資する取り組みを――書評『世界の読者に伝えるということ』

フリーライター
青山樹人

「世界文学」として読まれる村上春樹

「アジアの国々は日本や韓国などからさまざまな文化を〝輸入〟していますが、小説はそれほど〝輸入〟されていません」

 3月に開かれた東京国際文芸フェスティバルのトークセッションで、マレーシアの作家タッシュ・オー氏が語った言葉だ。 続きを読む

著者インタビュー『日本人はなぜ存在するか』

愛知県立大学日本文化学部歴史文化学科准教授
與那覇 潤

 著書『日本人はなぜ存在するか』で示した再帰性の観点が、ナショナリズムが台頭しつつある今の日本になぜ必要なのか。與那覇氏に話を聞いた。

――著書『日本人はなぜ存在するか』のテーマである「再帰性」の考え方はなぜ必要なのでしょうか。

 再帰性とは、「われわれは単に現実に存在するものを認識しているというより、逆に認識を通じて現実を作り出している」という視点のことです。わかりやすいように、まずは個人と世界の関係で例を出せば、夕焼けが赤く見えるのは太陽自体が赤いからなのか、私の網膜にそれを「赤く見る」性質があるからなのか。後者の観点を取るのが再帰性の立場です。 続きを読む

「四日市学」で伝える環境教育

三重大学理事/副学長
朴 恵淑

環境問題を学術的アプローチからみる「四日市学」とは。

環境優先の価値観に転換すべき

 地球上に存在する生物は3000万種といわれ、現在、確認されているだけで178万種。そのうち毎年約4万種、1時間あたりにすると4種が消滅しています。 続きを読む

日本は環太平洋地域の「バランサー」たれ

九州大学名誉教授
藪野祐三

太平洋進出をねらう経済大国・中国

 アジア地域の外交・安全保障を考える際には、アジアを細かく分ける必要があります。 続きを読む

【2014新春座談会】日本・韓国・中国のこれからを語る

脳科学者・茂木健一郎
現代美術家・宮島達男
明治大学法学部助教・金惠京
日本学術振興会特別研究員・三浦瑠麗

 日中韓の東アジアの関係では批判的な声ばかりが目立つが、アジアの時代を迎える中で東アジアの安定はより一層重要性を高めていく。批判ではなく提案と行動で、2014年の東アジアのビジョンを描き出す。 続きを読む