フランスの「セクト規制法」とは
フランスでのセクト対策の、その後の経過をさらに追っていこう。
1996年にセクト関係省監視室が設置された。だが、これは年次報告書を1回出しただけで終わり、1998年10月、新たに省庁横断の関係省セクト対策本部「ミルス」(MILS/Mission interministérielle de la lutte contre les sectes)が設置された。本部長に就任したのは、あの問題だらけの第1次国会報告書を作った元社会党議員アラン・ヴィヴィアンである。
ヴィヴィアンは当時、民間の有力な反セクト団体「ロジェ・イコール・センター」の会長をつとめていた。
1999年6月には、やはりセクト対策の中心的人物だった共産党議員のジャン=ピエール・ブラールが「セクトと金」という報告書を出している。
2001年6月、フランス議会は「セクト規制法(人権および基本的自由を侵害するセクト的団体の防止および取り締まりを強化する2001年6月12日の法律)」を制定した。
これが最近、日本でしばしば取り上げられるフランスの「反セクト法」だ。 続きを読む