【コラム】「レジリエンス(復活力)」と日蓮仏法

フリーライター
前原政之

時代のキーワードとなった「レジリエンス」

 近年注目を集めている概念の1つに、「レジリエンス(resilience)」がある。
 もともとは物理学用語で、「外部から力を加えられた物質が元に戻る力」を意味する言葉。そこから転じて、いまでは幅広い分野で用いられている。 続きを読む

今、なぜ「ナショナリズムの復権」なのか

東日本国際大学准教授
先崎彰容

著者自らが語る〝ナショナリズム復権〟の本質とは――。

死生観、倫理学にまとわる問い

 拙著『ナショナリズムの復権』(ちくま新書、2013年6月発刊)を出してから、反響は、筆者の予想を大きく超えるものであった。書評が出て、講演依頼が来て、最後にはテレビの出演依頼まできた。それは完全に「予想外」の出来事であった。 続きを読む

【コラム】「生き残る力」としての文化力――日本は「文化」を大切にする国か

フリーライター
前原政之

先進国なのに文化にお金をかけない日本

「文化力」という言葉を「国力」のニュアンスで最初に使ったのは、おそらく仏文学者の桑原武夫だと思われる。
 桑原は1979年9月6日付の『朝日新聞』に「劣勢な日本の文化力」という論考を寄せ、その中で「日本は国際的文化力では第三級」と断じ、「日本の対外文化宣伝費がフランスのそれの10分の1しかないことも問題だ」としている。 続きを読む

文化芸術が開く 地域再生・日本再生への道

劇作家・演出家
平田オリザ

社会における文化芸術の役割とは何か。

柔構造の日本型社会の構築

 今回上梓した『新しい広場をつくる』は、2001年に出版した自著『芸術立国論』(集英社新書)
のバージョンアップ版ともいえます。
『芸術立国論』の出版当時から比べると、政権交代や大震災を経て、社会情勢は大きく変わりました。その中でも特に、小泉構造改革によって浮き彫りになった地方の疲弊は非常に深刻な問題です。 続きを読む

障害者福祉の現状と展望

日本障害者協議会常務理事
藤井克徳

 閉塞感から脱け出せなかった日本の障害分野で新たな2つの道が開かれる。

死亡率2倍の背景に何が

 障害のある人(以下、障害者)にとって、衝撃的な数値が明らかになった。それは、あの東日本大震災と障害者の関係をめぐってである。障害者の死亡率が、全住民の死亡率の2倍に達したことが確定的になったのである(宮城県当局、主要メディアの調査によって)。高齢者の犠牲率の高さと合わせて、「2倍の死亡率」に込められている意味はきわめて重いものがあろう。 続きを読む