科学」タグアーカイブ

〝ガチ〟のバイオ研究者が書いたコーヒーの本――書評『コーヒーの科学』

ライター
松田 明

著者の専門はバイオ研究

 日本国内のコーヒー消費量は、2001年が41万トン余りだったのが2015年には46万トン超と、ゆるやかながら年々増加の傾向にある(全日本コーヒー協会データ)。
 スターバックスが唯一なかった鳥取県にも今や出店し、コンビニも淹れたてコーヒーの店頭販売を相次いで始めている。 続きを読む

【コラム】「生き残る力」としての文化力――日本は「文化」を大切にする国か

フリーライター
前原政之

先進国なのに文化にお金をかけない日本

「文化力」という言葉を「国力」のニュアンスで最初に使ったのは、おそらく仏文学者の桑原武夫だと思われる。
 桑原は1979年9月6日付の『朝日新聞』に「劣勢な日本の文化力」という論考を寄せ、その中で「日本は国際的文化力では第三級」と断じ、「日本の対外文化宣伝費がフランスのそれの10分の1しかないことも問題だ」としている。 続きを読む

EMなどのニセ科学とどう向き合うか

サイエンスライター
片瀬久美子

効果がはっきりしないEM

 東電福島第1原発の事故以来、放射線対策として、「EM(菌)」を利用する動きがあります。
 EMとは、Effective Microorganisms(有用微生物群)の略称です。はじめは土壌改良を目的とした微生物資材として作られ、1980年代の初めに琉球大学農学部の比嘉照夫教授(当時)によって、農業用資材として本格的に開発されたものです。 続きを読む

【コラム】「地球外生命」の存在が証明される日

ライター
青山樹人

地動説、進化論に次ぐ第三の人類史的発見が、ごく近い将来に到来する。

「もう一つの地球」が発見される日は近い

 7年後の2020年に東京でのオリンピック開催が決まったが、早ければそれと変わらないくらいの近い将来に、人類史に特筆されるような〝ある出来事〟がやってくるだろうと予想されている。
 それは、地球以外の「生命が存在する惑星」が発見される可能性だ。 続きを読む