コラム」カテゴリーアーカイブ

学会と宗門、25年の「勝敗」――〝破門〟が創価学会を世界宗教化させた

ライター
青山樹人

仏教史上に例のない供養

 かつて〝日本最大の隆盛〟を誇りながら、わずかこの25年で、風前の灯火のように衰亡した仏教宗派がある。
 日蓮正宗――。そう言われても、もはやほとんどの人が名前も知らないだろう。
 静岡県富士宮市の大石寺を総本山とするこの宗派は、日蓮の弟子・日興を開祖とし、古くは日蓮宗興門派や富士派を名乗っていた。日蓮正宗と改称したのは、1912年(明治45年)のことである。 続きを読む

連載エッセー「本の楽園」 第23回 短篇小説の愉しみ

作家
村上 政彦

 本が好きだ。この齢(半世紀は過ぎました)になると、人並みにさまざまな経験を重ねてきて、何をしてもときめくということは、あまりない。ところが、本を買って、最初のページを開くときには、いつもときめいている。
 なんだろう、この感じは。つらつら考えてみると、そう、恋に近い。 続きを読む

与野党の明暗が分かれた1年――から騒ぎに終始した民進党

ライター
松田 明

暮らしに直結する法律の数々

 12月17日、第192回臨時国会が閉会した。
 政府提出法案は継続案件も含めると24本が成立。議員立法は17本が成立した。
 報道では、TPPやIR(統合型リゾート整備推進)法をめぐる派手な騒ぎばかりが目を引いたが、成立した法律の中には、SNS上での嫌がらせも規制対象に加えた改正ストーカー規制法、がんになっても就労し続けられる道を開いた改正がん対策基本法、休眠預金を社会公益活動への助成に転ずる休眠預金活用法など、国民の暮らしの質を上げる法律が少なくない。 続きを読む

小池知事〝笑顔の握手〟のワケ――「改革」支持した都議会公明党

ライター
松田 明

「連立解消」の衝撃

 日ロ首脳会談が行われた12月15、16日の両日、それとは別にメディアが大きく取り上げたニュースがあった。
 15日に東京都議会が閉会したあと、都議会各会派へのあいさつに回った小池百合子知事が、自民党と公明党に対照的な態度を見せたというもの。16日のTBS系「ひるおび!」は、正午からのトップ項目でこれを大きく扱った。 続きを読む

「野党共闘」は狸の化かし合い――民共それぞれの暗い思惑

ライター
松田 明

連合が5年ぶりに自民と政策協議

 共産党が主導してきた「野党共闘」が、いよいよ断末魔の様相に至っている。
 共産党は、支持率の低迷する民進党や社民党、生活の党(現・自由党)を抱き込んで、4党による「野党共闘」を推し進めてきたわけだが、夏の参院選、都知事選、さらに10月の衆院補選と、いずれも有権者の支持を集めきれず大敗した。 続きを読む