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公明党、次の50年への課題と展望(下)――「対決」の政治から「対話」の政治へ

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青山樹人

冷戦終結とイデオロギー政党の凋落

 結党以来50年の歴史のなかで、公明党は既に4分の1の歳月を自民党との連立与党として過ごしている。
 2014年末の総選挙では、史上最低の投票率のなかで公明党は前回より得票を30万票増やし、現行の選挙制度下では最高の議席を獲得した。NHK出口調査によれば同党を投票先に選んだ無党派層の割合も前回より3ポイント増えており、連立政権における公明党への評価と期待が国民有権者のあいだに高まっていることを裏づけている。 続きを読む

【コラム】徳島県・旧海部町に学ぶ地域コミュニティの知恵

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青山樹人

自殺率のきわめて低い町

 今年(2015年)1月15日に発表された警察庁の集計(速報値)で、2014年の自殺者数が前年比で7%減の2万5374人となり、1997年以来の低水準になったことがわかった。自殺防止に向けて各自治体も取り組みを進めていることに加え、自殺防止センターなどのNPOが地道な活動を重ねてきた成果の顕れであろう。 続きを読む

2015年始動。山口代表が放った先制パンチ

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青山樹人

安倍首相の新年記者会見

 2015年1月5日午後、伊勢神宮に参拝した安倍首相は神宮司庁内で記者会見を開いた。
 会見で原発再稼働や憲法改正、集団的自衛権の行使容認を含む安全保障法制の整備について考えを問われた安倍首相は、慎重な言い回しをした。 続きを読む

ヘイトクライムの根を考える――新しい物語の必要性

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青山樹人

日本に向けられた国際社会の厳しい目

 この夏、国連から日本政府に対し、相次いで〝勧告〟がなされた。
 7月には、拷問禁止・表現の自由などに関する国連人権規約委員会が、ヘイトスピーチなど人種や国籍差別を助長する街宣活動を禁止し、犯罪者を処罰するよう日本政府に勧告した。
 さらに8月には国連人種差別撤廃委員会が、ヘイトスピーチを行う個人や団体については、捜査をし、場合によっては起訴すべきであり、法整備を急ぐべきだと重ねて勧告した。 続きを読む

【コラム】日本の中華街はなぜ生まれたのか――近代日本の黎明を支えた華僑たち

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青山樹人

なぜ横浜、神戸、長崎にあるのか

 横浜中華街、神戸南京町、長崎新地中華街は、日本に存在する三大中華街だ。美食で有名な店も多く、いずれの都市でも地元を代表する観光スポットとなっており、近年では海外からやってくる旅行者にも人気が高い。とくに横浜中華街は、世界屈指の規模を持つチャイナタウンである。
 しかし、なぜこの3つの都市に中華街が存在するのか考えたことがあるだろうか。 続きを読む