青山樹人」タグアーカイブ

【コラム】「墓」のウェアラブル(身体装着)化が始まった――遺灰から人造ダイヤモンドを作る人々

ライター
青山樹人

〝墓参り〟が困難になった時代

 昨年(2013年)11月、宮内庁は「今後の陵と葬儀のあり方」を発表し、1680年の後水尾天皇から続いていた天皇・皇后の土葬を、4世紀ぶりに火葬にあらためるとした。歴史的ともいえる変更は天皇・皇后両陛下の意向を受けたもので、日本社会で火葬が一般的になったことと、陵墓を少しでも簡素化するためというのが理由であった。 続きを読む

長期展望に立って〝世界の文化財〟に資する取り組みを――書評『世界の読者に伝えるということ』

フリーライター
青山樹人

「世界文学」として読まれる村上春樹

「アジアの国々は日本や韓国などからさまざまな文化を〝輸入〟していますが、小説はそれほど〝輸入〟されていません」

 3月に開かれた東京国際文芸フェスティバルのトークセッションで、マレーシアの作家タッシュ・オー氏が語った言葉だ。 続きを読む

【コラム】日本人を魅了し続ける「かぐや姫」――私たちは、どこから来て、どこに行くのか

フリーライター
青山樹人

1000年前の『E.T.』

 スタジオジブリの最新作『かぐや姫の物語』が、封切り最初の土日だけで22万2822人を動員し、順調な滑り出しを見せた。
 これから映画を観る人も多いだろうから、ここでは映画そのものには触れないことにして、この作品の原作となった古典『竹取物語』について、少し考えてみようと思う。 続きを読む

【コラム】「逆境」こそが生命に新たな価値を開かせる――生物学の知見と、大乗仏教が説く「変毒為薬」の智慧

ライター
青山樹人

なぜ生物は動くようになれたのか

 生物学者・福岡伸一さんの著作は、どれも引き込まれるような名文と哲学的な視点で根強い人気を博している。そのなかの1冊、『動的平衡2 生命は自由になれるのか』(木楽舎)に、植物が動物に変わった瞬間の話が出てくる。この場合の〝動物〟というのは、<食べ物を探査し、追い求め、獲得する>(同書)ために自ら行動する生物である。 続きを読む

【コラム】「不適切な画像」はなぜ投稿され続けるのか――バイトの悪ふざけが倒産に追い込む時代の病理

ライター
青山樹人

不法行為と炎上の止まらない連鎖

 アルバイト店員らの〝不適切な画像〟がインターネット上にアップされ、批判や抗議が殺到して閉店や倒産に追い込まれるという事態があとを絶たない。
 いうまでもなく、ここにきてなにも急に若者たちのモラルが低下したという話ではなくて、物理的に今までならその場に居合わせた仲間内での悪ふざけでしかあり得なかった行為が、ツイッターやフェイスブック、LINEといったSNSに載せることで、天下周知の逸脱行為に拡大し、次々と〝炎上〟に至っているわけである。 続きを読む