【コラム】「隣国による離島の脅威」を煽るキャンペーンの実態

ジャーナリスト
柳原滋雄

「防人の島」の危機?

 ある全国紙(産経新聞)が「対馬が危ない!」と題するキャンペーンを始めたのは、今からちょうど5年前の2008年10月だった。
 対馬は九州と韓半島の間の玄界灘に浮かぶ、長崎県に属する国境の島である。その対馬に韓国から大量の観光客が押し寄せ、島の土地を韓国人がどんどん買い占めていると警鐘を鳴らす内容で、対馬がまるで韓国に乗っ取られかねないかのようなトーンで書かれていた。 続きを読む

【コラム】「異教」のなごり――異なる者への敬意が多様性の花を咲かせてきた

ライター
青山樹人

日本史に入り込んだヘラクレス

 クリスマスはキリストの降誕を祝う祭祀だが、じつは新約聖書にはその具体的な「日付」がいつだとは出てこない。それで12月25日がクリスマスになったのは、キリスト教が小アジアに伝播していく途中で、おそらくそれらの地域にあった冬至の祭祀と習合していった結果だろうといわれている。 続きを読む

人口減少社会という希望

千葉大学教授
広井良典

すでに始まった人口減少社会をどう捉えていけばよいのか。日本の未来に向けての新たな視点を語る。

本当の豊かさへの転機

 日本の人口は江戸時代後半、3000万人強でフラットな推移をしていました。それが明治以降、急激に人口が増加し、急勾配のまま伸び続けていきました。そして2004年に1億2784万人に達し、そのピークを迎えます。 続きを読む

個人化が進む今だからこそ、中間集団の持つ可能性に期待

学習院大学非常勤講師
新 雅史

国家と個人の中間に存在する中間集団。その可能性と重要性が、個人化が進むなかで注目されている。

中間集団が注目された歴史的背景

「中間集団」の存在は「希望ある社会」の創造を目指す私たちにとって、非常に大きな役割を果たすと私は考えています。 続きを読む

【コラム】「同性婚」から見えてくるニッポンの姿

ライター
青山樹人

オープンリー・ゲイ(※注)のタレントの活躍

 民放のバラエティー番組で「オネメン」を紹介するコーナーがあった。オネメンというのは、〝オネエ系イケメン〟の略語らしい。
「外見は女性を大いに魅了するのに、残念ながら彼らが女性の愛に応えることはない」という女性目線からの設定だ。 続きを読む