立花隆氏の『日本共産党の研究』
幅広い分野で取材と執筆をつづけ、「知の巨人」と称された立花隆氏の逝去が先ごろ公表された。
立花氏の関心は多岐にわたった。政治分野では、現職の首相の金脈を暴いた『田中角栄研究』と、共産党の実像に迫った『日本共産党の研究』が代表作だ。
リンチ事件など暗部を詳細に追った『日本共産党の研究』の「序章」は、冒頭でこう触れている。
共産党が、〝暴力革命などというものは、共産党の方針とは縁もゆかりもありません〟といくら強調しても、〝いや、あれは羊の皮をかぶったオオカミだ、いざとなれば暴力革命をやるのだ〟との見方があとをたたない。(『日本共産党の研究(一)』講談社文庫)
立花氏が『日本共産党の研究』を月刊誌『文藝春秋』に連載したのは1976年から77年の2年間。
それから45年が経った今も、日本共産党は本質的に変わっていない。 続きを読む






