次々に実施した改革
菅首相が自民党総裁選挙に出馬せず、9月末の総裁任期満了をもって退任することになった。
史上最長の長期政権となった安倍前首相のもとで、菅氏も歴代最長の任期となる7年8カ月、官房長官をつとめた。安倍前首相が持病の悪化で辞任。自分が首相の座に就くことなど、おそらく菅氏自身も想像していなかったのではないか。
長引くコロナ禍と、オリンピック・パラリンピック東京大会の開催という難局。五輪への評価も政権の浮揚にはつながらず、無派閥の首相は自民党内で打つ手を失った。
安倍前首相がテレビ映えする華やかさをもっていたのに対し、地味でメディア対応がお世辞にもうまいとは言えなかった点も、コロナ禍での支持率低迷に影響しただろう。
ただし、首相個人への好悪とは別に、わずか1年の在任中に、政権としてきわめて多くの実績を残したことは率直に評価されなければならない。 続きを読む






