特集㉞ 滅亡の現証――弾圧した者たちの末路

ライター
青山樹人

使い捨てられた「四月会」

 1990年代に、権力をもって、あるいは権力にすり寄って創価学会を弾圧した者たちは、その後のわずかな歳月のうちに厳然たる「滅亡」の結末を迎えた。
 ジャーナリストとしての矜持も持たず、山崎正友の意のままに創価学会を中傷し続けた内藤国夫は、食道がんを患い99年に62歳で死去。
 創価学会つぶしを目的として政治家によって設立された四月会は、はじめのうちこそ、政治家を集めて派手に騒いでいたものの、利用価値がなくなると見捨てられる運命となった。
 宗教票を牛耳るフィクサーを気取っていた代表幹事の俵孝太郎らは、民主党に近づいたり大阪府知事選挙に首をつっこんだりと迷走を続けた。
 だが、政局に宗教の利害を持ち込もうと図るだけに過ぎないいかがわしい実態が露わとなって、やがてはどこからも相手にされなくなった。
 四月会は設立から7年を迎えることなく、2001年3月に消滅。俵も表舞台から侘しく消えた。
 宗教法人法改正論議の中で、政敵である新進党を揺さぶろうと、何の関係もない池田SGI会長の国会証人喚問を叫んでいた代議士は、やがてKSDをめぐる自身の汚職が発覚し、自分が国会で証人喚問された挙げ句、逮捕された。
 山崎を「先生」と呼んで迎え入れ、一連の学会攻撃を仕掛けていた政治家たちも、その後の選挙で次々に失脚し、あるいは自身の不正が露見して政治生命を失っていった。
 亀井静香は2005年に自民党に離党届を出したが、党は受理せず除名とした。
 山崎と深く連携し、四月会でも俵と二人三脚で創価学会つぶしに狂奔していた白川勝彦は、自治大臣まで務めながら、その後は選挙で落選。立正佼成会と日蓮正宗の支援を受けて2001年の参院選に新党を結成して挑んだ。
 日顕も宗内に投票への檄を飛ばしたが、白川の新党から出馬した日蓮正宗檀徒が集めた票はわずかに15000票。衰退しきった宗門の実像を雄弁に物語る得票数である。白川自身も含め、新党の全候補者が落選して億単位の借財だけが残った。
 その後、白川は2003年の衆議院選挙で返り咲きを狙うも落選。元自治大臣・国家公安委員長でありながら、選挙直前に山本という偽名で都内の違法カジノクラブをたびたび訪れていたことが明るみに出た。
 2005年に地元の新潟県十日町市の市長選挙に出馬したが、これもあえなく落選。2019年11月18日に74歳で病死した。
 創価学会の顧問弁護士でありながら、その学会を支配しようと画策し、大恩ある池田SGI会長に対して悪逆のかぎりを尽くした山崎正友。
 その山崎は、学会への恐喝事件で懲役3年の実刑を受けたばかりか、自分が引き起こした不倫事件や名誉毀損事件で計16件の裁判で敗北した。週刊誌メディアを舞台に自作自演の虚構を操り有頂天になっていたが、やがてその正体が天下周知となり、どのメディアからも相手にされなくなった。
 苦し紛れに自分から乱発した裁判を数多く抱え、週に何度も病院で人工透析を受けながら、来る日も来る日も裁判所に通い詰めては悪事を断罪されるという晩年を送り、2008年暮れに病死した。
 まさしく、仏法に説く「還著於本人」(法華経の行者を呪詛して害そうとする者は、還って自らの身にそれを受けること)の法理そのままの厳しい仏罰の末路であった。

人類統合の新しい時代へ

波浪は障害に遭(あ)うごとに、その頑固の度を増す

 これは池田SGI会長が若き日から座右に留めてきたモットーである。
 日蓮正宗が創価学会の解体を目論んで「C作戦」を実行に移して以来、SGI会長は、嵐の海のブリッジに立つ船長のように、注意深く学会丸を全速航行させていた。
 登山停止、破門と、当時の法主・日顕にすれば学会を一撃で破壊する〝核弾頭〟を放ったつもりだったのだろう。それが、破壊どころか一気に学会員の精神性が深められ、むしろ学会を大発展させる好機へと転換されたのは、SGI会長の真剣勝負があったからである。
 SGI会長は、神経を研ぎ澄ませて宗教権威の魔手から会員の信仰を守り、一方で悠然と自ら世界に羽ばたいた。
 日顕がC作戦を決行した直後の1991年1月には、香港とマカオを訪問。マカオ東亜大学(現・マカオ大学)から同大学の第1号となる名誉教授の称号を受けた。
 3月には創価大学に、大学の講堂としては東洋一の規模を持つ記念講堂が落成。そこで創立者として卒業する若き英才たちを見送ると、4月には約束どおりの訪日を果たしたソ連(当時)のゴルバチョフ大統領と迎賓館で再会した。
 同じ4月、フィリピンを訪問して国立フィリピン大学から最高の栄誉である名誉法学博士号を受け、記念講演。マラカニアン宮殿でアキノ大統領とも会談した。
 6月には、ヨーロッパに飛んだ。各国の会員たちと出会いを重ねながら、統一ドイツのヴァイツゼッカー大統領、イギリスのメージャー首相と語らい、駐英大使として赴任していたバルコ前コロンビア大統領と再会した。
 会見を求める世界からの賓客も急増し、クリントン政権のブレーンとして活躍していたハーバード大学のナイ教授やモンゴメリー名誉教授、モスクワ大学のログノフ総長、香港大学の王学長といった碩学が、SGI会長のもとを訪れた。タイ王国のプーミポン国王からは、一等王冠勲章がわざわざ届けられた。
 9月になると、SGI会長はハーバード大学の招聘を受けて訪米。J・F・ケネディ政治大学院で「ソフト・パワーの時代と哲学」と題して講演をする。
 このとき、世界史は音を立てて動きはじめていた。
 90年、アパルトヘイト抵抗運動で投獄され一万日の獄中闘争に勝ち抜いたネルソン・マンデラが釈放されていた。91年7月にはワルシャワ条約機構が解体。10月、東西ドイツが再統一され、12月にはソ連が崩壊して新しい国々が独立した。
 人類の「分断」の時代から「統合」の時代へ。「対立」の時代から「調和」の時代へ。新しい扉を開けた世界は、新しい哲学を待望していた。
 SGI会長が世界を駆け巡り、しかも世界史のターニングポイントというべき時期に、日蓮正宗の側から一方的に学会との関係を切ってきた。結果として、SGIは葬式仏教の偏頗なセクト性から完全に解放され、自在に人類に貢献する道を歩めることとなった。
 SGI会長は何度も「日蓮大聖人が学会を守ってくださったのだ」と、この奇跡的ともいえる〝時の符合〟への感謝を述べた。

※この記事は『最新版 世界広布新時代への飛翔』(青山樹人著/鳳書院)をベースに加筆修正したものです。

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青山樹人

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あおやましげと●著書に『宗教はだれのものか』(2002年/鳳書院)、『新装改訂版 宗教はだれのものか』(2006年/鳳書店)、『最新版 宗教はだれのものか 世界広布新時代への飛翔』(2015年/鳳書店)など。WEB第三文明にコラム執筆多数。