青年」カテゴリーアーカイブ

シリーズ 文化芸術を考える②――「地域アート」の勃興と芸術家の生きる道

SF・文芸評論家
藤田直哉

<シリーズ 文化芸術を考える>第2弾
現代日本の「文化・芸術」「地域アート」をどう考えるべきか。

王侯貴族・パトロンが生んだ宗教的芸術

 文化・芸術とは、もともと特権階級のものでした。芸術家は王や貴族やパトロン(支援者)からお金をもらい、彼らが求める絵を描いたり音楽を作ったわけです。 続きを読む

シリーズ 文化芸術を考える①――「平和創出の土壌」を生み出す文化・芸術の力

現代美術家
宮島達男

<シリーズ 文化芸術を考える>第1弾
文化・芸術の世界で学んだ人たちに向けて、誇りと使命をもってほしいと訴える宮島達男氏。その理由とは――。

2つのソウゾウリョク

「文化・芸術は、そこに携わる人たちの2つの〝ソウゾウリョク〟を鍛えてくれる」
 私がそう考えるようになったのは、芸術大学で学生と向き合うようになってからです。毎年2万人に及ぶ人たちが芸術系の大学を卒業していくなかで、アーティストとして生計を立てられるのは、ほんの1%にも満たない人で、残りの99%は普通の社会人として世の中に出ていきます。 続きを読む

対談企画シリーズ「『若者という希望』に未来を託そう」(第1回)

京都造形芸術大学教授
寺脇 研

社会の活力は若者への「投資」から

第1回対談者 今井紀明(NPO法人D×P共同代表)

 教育者で京都造形芸術大学教授の寺脇 研氏による対談企画です。社会で活躍する「ゆとり世代」と語り合い、希望の未来を描き出します。第1回は、若者支援に尽力する今井紀明氏です。 続きを読む

あらゆるいのちを守り育む「ふるさとの森」を全国に広げたい

横浜国立大学名誉教授/植物生態学者
宮脇 昭

<シリーズ>自然保護と生物多様性を考える(1)――近年、異常気象を原因とした激甚災害が多発している。相次ぐ災害に、森を防災や環境保全の中心に生かそうとの声が高まりつつある。宮脇昭氏に、森が人の暮らしに果たす役割を聞いた。 続きを読む

分断された社会をどう生きるか

関西学院大学准教授
鈴木謙介

 ウェブやスマートフォンの発達に伴い、現実空間に無数の「孔(あな)」が開いてしまったという鈴木謙介さん。人間が「分断」されてしまった社会でどう生きるべきか、話を聞いた。

物理的空間に開いた「孔」

 私たちが生きている空間は、単なる物理空間ではなく、いろいろな意味を帯びています。教室であれば「授業をする場所」という意味があります。
 それが携帯電話やスマートフォンの普及に伴い、「場所」がもつ意味は単一ではなくなってきました。 続きを読む