コラム」カテゴリーアーカイブ

宗教を蔑視する日本共産党——GHQ草案が退けた暴論

ライター
松田 明

目障りな宗教を攻撃する

 作家で元外務省主任分析官の佐藤優氏が、日本共産党の動きに警鐘を鳴らしている。
 このところ同党は機関紙誌で、創価学会の人事への憶測記事や、公明党支援を非難する記事のほか、あきらかに宗教的価値観に立ち入って揶揄する類の記事を相次いで掲載しているのだ。

 共産党は今、かつての「言論問題」の頃のように、創価学会・公明党に対する〝政教一体〟批判を強めようとしているのだと思います。言い換えれば、共産党は公明党に〝価値観戦争〟を仕掛けてきているのです。(『第三文明』9月号

 共産党は〝厳格な政教分離を〟という大義名分のもと、創価学会攻撃を強めているのです。もちろん、創価学会の公明党支援が憲法の政教分離原則に抵触しないことは言うまでもないことです。(同)

 日本国憲法第20条は「信教の自由」を定め、それを担保するために「政教分離の原則」を示している。この「政教分離」は英語では「Separation of Church and State」と表現され、文字どおり「教会と国家の分離」を意味している。〝政〟は「政治」や「政党」ではなく「国家」なのだ。 続きを読む

わたしたちはここにいる:LGBTのコモン・センス 第1回 相方と仲間:パートナーとコミュニティ

山形大学准教授
池田弘乃

以下、私が示すのは単純な事実と平明な主張、そして常識である。読者にあらかじめお願いしたいことがある。第一に、固定観念や先入観を捨てて、理性と感情を働かせて自分で判断をくだしていただきたい。第二に、人間としての真の品性を身につけていただきたい。いや、保っていただきたい。第三に、現在のことにとどまらず未来にまで視野を大きく広げていただきたい。(トマス・ペイン『コモン・センス』、角田安正訳、光文社、2021年、52頁)

「性」に関する常識をアップグレード

 あるカップルのことをお話ししたい。1987年生まれ、同い年の2人はつきあって5年目。1人はシステムエンジニアとして働き、もう1人は介護施設に勤めている。喧嘩もするが仲の良いこのカップルには夢がある。2人で子どもを育てたいという夢が。
 しかし、この夢へのハードルはかなり高いのが日本の現状である。なぜなら、この2人は男性同士のカップルだから。 続きを読む

菅政権この1年の成果――圧倒的に実績残した政権

ライター
松田 明

次々に実施した改革

 菅首相が自民党総裁選挙に出馬せず、9月末の総裁任期満了をもって退任することになった。
 史上最長の長期政権となった安倍前首相のもとで、菅氏も歴代最長の任期となる7年8カ月、官房長官をつとめた。安倍前首相が持病の悪化で辞任。自分が首相の座に就くことなど、おそらく菅氏自身も想像していなかったのではないか。
 長引くコロナ禍と、オリンピック・パラリンピック東京大会の開催という難局。五輪への評価も政権の浮揚にはつながらず、無派閥の首相は自民党内で打つ手を失った。
 安倍前首相がテレビ映えする華やかさをもっていたのに対し、地味でメディア対応がお世辞にもうまいとは言えなかった点も、コロナ禍での支持率低迷に影響しただろう。
 ただし、首相個人への好悪とは別に、わずか1年の在任中に、政権としてきわめて多くの実績を残したことは率直に評価されなければならない。 続きを読む

長嶺将真物語~沖縄空手の興亡 第16回 番外編① 稲嶺惠一元知事に聞く

ジャーナリスト
柳原滋雄

 1998年から2006年まで2期8年にわたり沖縄県知事を務めた稲嶺惠一氏は、知事時代の1999年に2回目となる沖縄伝統空手道世界大会を開催し、2005年に「空手の日」を制定したことで知られる。父親の一郎氏は早稲田大学の学生時代、東京で船越義珍に師事した空手の有段者であり、稲嶺氏自身は空手をしなかったものの、沖縄県空手道連合会の第2代会長を務めた(知事選出馬のため任期途中で交代)。稲嶺氏は自身の政治回想録『我以外皆我が師――稲嶺惠一回顧録』(琉球新報社)で、「私は長嶺将真さんを尊敬していた」と記している。現在も「株式会社りゅうせき」(旧社名:琉球石油株式会社)の参与として仕事を続ける元知事に話を伺った。(取材・2020年10月) 続きを読む

野党共闘の先の悪夢――共産党との連合政権

ライター
松田 明

4野党の政策協定を報じる『読売新聞』(9月9日付)

誰が辺野古移設を決めたのか

 9月8日、立憲民主党、日本共産党、社会民主党、れいわ新選組の野党4党が、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」を介する形できたる衆議院選挙への政策協定を結んだ。
 4野党の党首が署名したのは「衆議院総選挙における野党共通政策の提言」と題するもの。
 その「共通政策」のなかには、「アジアにおける平和の創出のためにあらゆる外交努力を行う」「沖縄辺野古での新基地建設を中止する」「消費税減税」「原発のない脱炭素社会を追求する」といった項目も並ぶ。
 立憲民主党の枝野代表は、日本共産党の志位委員長、れいわ新選組の山本太郎代表らと共に、署名した共通政策提言と記念撮影に収まった。 続きを読む