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日本社会の動向を決する公明党と創価学会――書評『佐藤優の「公明党」論』

ライター
松田 明

公明党と他党の本質的な違い

 今や日々の新聞、テレビ等の報道で「公明党」の3文字の登場しない日はない。むろん公明党が政権与党の連立パートナーだからではあるが、それでもわずか10年前には考えられなかったことだ。
 国政ならずとも東京都議会を見ていてもわかるように、つまりそれだけ、公明党がどのように判断し、対応するかが、日本社会の動向を決するうえで無視できない影響力を持つようになっているのである。 続きを読む

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「公明党案」で可決した議員報酬削減――都議会、政務活動費も減額し「全面公開」へ

ライター
松田 明

全会一致で条例可決

 過日、「私立高校授業料の実質無償化」を勝ち取ったばかりの都議会公明党が、ヒットを打ち続けている。
 2月22日、東京都議会第1回定例会の本会議が開かれ、議員報酬の20%削減などを盛り込んだ条例が全会一致で可決した。 続きを読む

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ポスト・トゥルース時代の政治の行方

東京工業大学准教授
西田亮介

ネット普及が政治に与える影響

 2016年を象徴する英単語として、オックスフォード英語辞典は「POST-TRUTH」(ポスト・トゥルース)という単語を選びました。あえて意をくんで訳すならば「客観的な事実が重要視されない時代」という意味になるでしょうか。日本の社会や政治も、この「POST-TRUTH」とは無関係ではないと思います。
 私たちが普段接している情報は少なからず「POST-TRUTH」的な面を含んでいます。 続きを読む

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「反戦出版」書評シリーズ① 『男たちのヒロシマ』

ジャーナリスト
柳原滋雄

直接体験をもつ最後の世代が沈黙を破る

 全80巻の反戦出版シリーズ(1974~85年に刊行)で知られる創価学会が近年、新たな平和出版活動を重ねている。以前の反戦シリーズは、同青年部がまとめたもので〝戦争を知らない世代へ〟が副題となっていた。
 2014年に新たに上梓された『男たちのヒロシマ~ついに沈黙は破られた』(第三文明社刊)は、表題のとおり、男性による証言集だ。 続きを読む

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連載エッセー「本の楽園」 第26回 そんな男に私はなりたい

作家
村上 政彦

 大竹伸朗(しんろう)の作品と出会ったのは20代になったばかりのころ、確か、『ポパイ』か『ブルータス』で絵を観たのだった。ポップだが、それだけではない、ちょっと不気味な雰囲気もあって、お気に入りのアーティストのリストに登録された。
 彼は、絵画やオブジェなどの作品もすぐれているが、文章もいい。テンポがよく、的確で、かなり込み入ったこともすんなり分からせてくれる。『ネオンと絵具箱』『既にそこにあるもの』では、そのおもしろさを堪能できる。 続きを読む