メディアリテラシー」タグアーカイブ

葦の髄から時評vol.18 「売られる〝作り話〟」――「いいね」を付けたページは大丈夫ですか?

ジャーナリスト/編集者
東 晋平

ストーリーありきの報道でよいのか

 日本報道検証機構が、ムスリム女性を扱った毎日新聞記事の問題を公表している。記事とは、2016年1月4日付朝刊社会面トップに大きく掲載された企画、「憲法のある風景・公布70年の今」第3回。
 都内に住む30代の日本人ムスリム女性2人が、1人は顔も実名も出し、もう1人は名前を伏せて登場する。 続きを読む

不確実な時代の「うわさ」と個人の関係を考える

中央大学教授
松田美佐

 人々はなぜ「うわさ」を好み広げるのか。「うわさ」は私たちの暮らしに、どのような影響をもたらすか。人間や社会を「うわさ」から読み解く。

「うわさ」は最も古いメディア

 もともと大学で社会心理学を学んでいた私は、メディアの仕組みや人間のコミュニケーションに興味があり、自然と「うわさ」の持つ特性に関心を抱くようになっていました。
 人間が手にした「最も古いメディア」と呼ばれるうわさは、新聞やテレビが普及しようとも、携帯電話やインターネットが世界中で利用される時代が訪れても、いまだに廃れることなく存在し続けています。 続きを読む