投稿者「web-daisanbunmei」のアーカイブ

新しい「生きるモデル」の構築を急げ!

北海道大学大学院教授
山口二郎

自民党安倍新政権がスタート。希望ある未来構築のために必要な新政権の課題とは何か。

アベノミクスに、浮かれてはいけない

 今の政権運営を見ていると、前回の安倍政権の失敗からかなり学習して慎重な政権運営をしていることを感じます。つまり、野党時代の主張と政権奪取後の言動にいい意味での開きがある。たとえば、安全保障問題や歴史認識の問題などについては、安倍首相本来の持論からはかなりトーンダウンしているわけで、そこには、近隣諸国や国民に余計な心配をかけまいとする現実的な配慮があります。これは評価に値します。
 ただ、期待感が高まっているアベノミクスについては多少疑問を持っています。 続きを読む

熟議を重ねたマニフェストを策定し、善政の競争を

早稲田大学大学院公共経営研究科教授
北川正恭

政治はどうビジョンを作り、示すべきか。今後の中央と地方のあり方とは。

※この記事は2012年12月に行われた総選挙の前にインタビューしたものです。

マニフェストに対する検証・批判を

 高度経済成長期における政治の主な仕事は、富の分配でした。国にお金があったため政治のほうが供給サイドになり、強い立場にあったといえます。そのため有権者は政治に対して陳情し、富の配分にあずかる弱い立場でした。
 しかし今は、低成長、無成長の時代です。政治行政の役割は「富の分配」から「負担や不利益の分配」へと変化しました。皆で負担し合って弱者を助ける社会を作ることこそ、民主政治の目指すべき姿だといえます。 続きを読む

不穏な情勢だからこそ 政治は平和構築に取り組むべき

大田平和総合研究所主宰/元沖縄県知事
大田昌秀

平和を希求する沖縄の地からみた、政治と平和。

尖閣問題と政治的パフォーマンス

 今の日本の情勢は非常に危険であると思います。まるで中国や韓国と、再び戦争をやろうとしているかのように見受けられます。「右寄り」の雑誌の論調を見ると、その中身は戦前よりもひどい。韓国や中国に対して攻撃的な差別観をもったり、敵視したりするべきではありません。 続きを読む

子どもたちの輝く未来のために「人生前半の社会保障」をいまこそ充実させてほしい

千葉大学教授 広井良典

インタビュアー タレント 林家まる子


人口減少社会の日本。いまこそ教育・福祉など社会保障全般のあり方を見直すときです。「持続可能な福祉社会」を提唱する広井良典さんに、現在、子育て奮闘中の林家まる子さんがインタビューしました。

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「多様性」をキーワードにした政治・社会を育てるべき

同志社大学学長
村田晃嗣

 2期目を迎えたアメリカのオバマ政権、中国・韓国の新リーダーの登場など、日本の外交は新たな局面を迎えている。今後の状況を捉えるために大切な視点、世界で通用する人材育成などについて聞いた。 続きを読む