目につく「政教分離」への誤解
世界平和統一家庭連合(以下、旧統一教会)と政治家との関係に注目が集まったことで、あらためて政治と宗教についての議論が起きている。
一般論として、政治家が(相手が宗教団体であろうとなかろうと)反社会的な問題が指摘されている団体からの支援を望んだり、それらの行事に参加したりすることは慎重であるべきだし、市民感情としては容認できない。たとえ形式的な挨拶や祝電であったとしても、当該団体の正当化や権威付けに利用されかねないからだ。
一方、政治と宗教をめぐって飛び交う言説のなかには、憲法や民主主義に対する基本的な理解を欠いた、かなり危ういものがいくつか見受けられる。
まず「政教分離」に対する初歩的な誤解だ。 続きを読む