投稿者「web-daisanbunmei」のアーカイブ

長嶺将真物語~沖縄空手の興亡 第2回 泊という土地柄

ジャーナリスト
柳原滋雄

腕白少年として泊で生まれ育つ

 琉球王国の海の玄関口であった泊(とまり)港。そこに隣接する泊村は、古くから首里城のある首里から四キロほど離れた首里氏族ともゆかりのある地域として、地域共同体の結束が強い場所として知られていた。戦前は風光明媚な地域として知られ、泊は「地域全体が家族みたいなもの」といわれていた。明治新政府による琉球処分によって、旧藩が崩壊し、仕事を失う士族階級とともに、泊でも多くが路頭に迷ったが、貧しくても、教育だけは失わなかった伝統がある。そんな土地柄に、長嶺将真(ながみね・しょうしん)は1907年7月に生を受けた。 続きを読む

書評『コロナ危機の社会学 感染したのはウイルスか、不安か』

ライター
本房 歩

「感染の不安/不安の感染」

 本書は2020年4月末に書きはじめられ、概ね6月初旬に書き終え、6月末まで加筆修正をおこなったのち、奥付7月30日で上梓された。

 新型コロナの発生から国内での認知と対処、緊急事態宣言の発出から解除、2度の補正予算成立を中心とする広義の政治、社会的な事象と過程について、それぞれ公開資料と報道資料を中心に検討、分析した。(本書より、以下同)

 社会学者である著者の西田亮介氏は、とくにメディアと公共政策に関する分野の専門家として知られる。 続きを読む

長嶺将真物語~沖縄空手の興亡 第1回 沖縄空手四天王の時代はどのように始まったか

ジャーナリスト
柳原滋雄

戦争が空手家たちを襲った時代

 県民の4分の1以上が命を落としたとされる1945年の沖縄戦から75年の節目を迎えた。前年10月に那覇市内を中心に襲った米軍機による「10・10空襲」を皮切りに、それから半年もたたない4月1日からの沖縄本島への上陸。その後はこの島のすべてが「戦場」となった。
 戦後、世界に広がった空手が沖縄発祥の武術であることは、最近では比較的知られるようになったが、その空手を保持した空手家たちもこの時期に多くが命を落とした。 続きを読む

特集⑥ 安定した民衆勢力へ――21世紀への対話を開始

ライター
青山樹人

 この記事は『新版 宗教はだれのものか 三代会長が開いた世界宗教への道』(青山樹人著/鳳書院)の発売にともない「非公開」となりました。
 新たに「三代会長が開いた世界宗教への道(全5回)」が「公開」となります。

「三代会長が開いた世界宗教への道」(全5回):
 第1回 日蓮仏法の精神を受け継ぐ(4月26日公開)
 第2回 嵐のなかで世界への対話を開始(5月2日公開)
 第3回 第1次宗門事件の謀略(5月5日公開)
 第4回 法主が主導した第2次宗門事件(5月7日公開)
 第5回 世界宗教へと飛翔する創価学会(5月9日公開)

WEB第三文明の連載が書籍化!
『新版 宗教はだれのものか 三代会長が開いた世界宗教への道』
青山樹人

価格 1,320円/鳳書院/2022年5月2日発売
→Amazon
→セブンnet
第三文明社 公式ページ
 

具体的提案で国を動かす公明党――「骨太方針」「ワクチン緊急提言」

ライター
松田 明

定額給付金が消費を刺激

 本来であれば東京オリンピック・パラリンピックの開会式を迎えていた7月24日。新型コロナウイルスのパンデミックは、いまだ衰える気配を見せない。
 米国では感染者数が400万人を突破。ジョンズ・ホプキンス大学の集計では、7月16日、17日と、2日連続で1日の感染者数が7万人を超えていた。
 インドでも7月19日、1日の感染者数がはじめて4万人を突破。

 世界保健機関(WHO)は18日、世界の新型コロナウイルスの感染者が過去24時間で25万9848人増えたと発表した。1日当たりの新規感染者数としては過去最多を更新し、感染拡大を抑制できない状態が続いている。(「時事ドットコムニュース」7月20日

 世界全体はまだ予断を許さない状況にある。また、ここにきて国内でも感染者数が増えはじめている。 続きを読む