第101回 正修止観章 61
[3]「2. 広く解す」 59
(9)十乗観法を明かす㊽
⑩知次位(2)
次に、円教の次位について説明する。『摩訶止観』の冒頭には、
円教の次位の若(ごと)きは、菩薩境の中に於いて、応に広く分別すべし。但だ彼は証、今は修なるが故に、須(すべか)らく略して辨ずべし。四種三昧の修習の方便の若きは、通じて上に説けるが如し。唯だ法華懺(ほっけせん)のみ別して六時、五悔(ごげ)に約して、重ねて方便を作す。今、五悔に就いて、其の位の相を明かす。(第三文明選書『摩訶止観』(Ⅲ)、近刊、頁未定。以下同じ。大正46、98上10~14)
と述べている。 続きを読む






