コラム」カテゴリーアーカイブ

5

第44回「SGIの日」記念提言を読む(下)

ライター
青山樹人

「病者」を「良医」に転換する

 ヴァイツゼッカー博士の言葉を通して、平和の不在を病気に見立てたSGI会長の本意は、〝病に対する治癒〟というアプローチを重視する仏法の視座にある。
 法華経の「良医病子の譬え」に代表されるように、仏法の視点はあらゆる行き詰まりの本質を人間の内側に見て、そこを単に蘇生回復させるだけでなく、病者を良医に変えていく――〝命を救う存在〟へと転換するところにゴールを設定している。
 今回の提言でも会長は、この視座をアングリマーラという元殺人鬼の仏弟子における心の転機になぞらえながら、戦争の悲劇を繰り返さないために、戦争の衝動に駆られる国家悪をどう脱構築していくかを言外に示唆している。 続きを読む

44

第44回「SGIの日」記念提言を読む(上)

ライター
青山樹人

1983年から続く毎年の提言

 1月26日のSGI(創価学会インタナショナル)結成の日を記念して、今年も池田大作SGI会長の記念提言が発表された。
「平和と軍縮の新しき世紀を」と題した今回の提言では、21世紀の世界の基軸に軍縮を据える足場として、①「平和な社会のビジョン」の共有、②「人間中心の多国間主義」の推進、③「青年による関与」の主流化、を訴えている。
 また、核兵器禁止条約に各国が参加する機運を高める方途として、日本など有志国による「核兵器禁止条約フレンズ」の結成を提案。来年のNPT(核拡散防止条約)再検討会議を機に「高度警戒態勢」を解除し、国連で第4回の軍縮特別総会を開催することを提唱した。 続きを読む

eri

連載エッセー「本の楽園」 第68回 エリザベスの友達

作家
村上 政彦

 郷里にいる母は、今年で81歳になる。僕の妹、つまり、娘が近くにいて面倒を見ているのだが、このあいだ母は、妹の顔を見るなり、「あんた、誰や」といったらしい。彼女が名前を告げると、不思議そうに眺め、「顔が違う」とつぶやいた。認知症の気があるのだ。
 しかし病院へ行こうといっても、人を病人扱いするな、と聞かない。幸か不幸か、脚が悪いので、外へ出ることはないから、徘徊の心配はない。家にこもって、ひたすらTVを視る日々を過ごしている。 続きを読む

DSC_1496

ネットワーク政党の強み――高まる公明党への期待

ライター
松田 明

市町村議員数トップは公明党

 政治というと、ともすれば「国政」ばかりにメディアの焦点が当たりがちだが、議員の数で見れば「地方政治」のほうが大きい。
 なにより、国民1人1人の声や個別の地域の声を政治に反映させ、国政を地域・地方から下支えするという民主主義のあるべき姿から見ても、「地方政治」はきわめて重要なのである。
 そして、こうした「国」と「地方」の全体の視野で政党の力量を見ると、単なる国会での議席数とは違った姿が見えてくる。 続きを読む

yago

またしても始まった「野合」――野党の醜い主導権争い

ライター
松田 明

主導権と政党交付金

 統一地方選挙と参議院選挙が重なる12年に一度の「亥年」。早くも浮足立っているのが、支持率の低迷から抜け出せない野党である。
 1月22日には国民民主党の玉木雄一郎代表と自由党の小沢一郎代表が会談し、両党を合流させることで一致。
 24日には〝将来的な党の合流〟を前提に衆参で統一会派を結成した。
 結党以来、支持率が1パーセント前後のままの国民民主党にとっては、自由党と合流することで参議院会派が27人となり、立憲民主党の25人を抜いて国会運営の主導権を握れる算段があった。 続きを読む