幸福」タグアーカイブ

仕事・家族・教育の関係を結びなおし 誰もが幸福になれる社会を

東京大学教授
本田由紀

 とどまるところを知らない格差の広がりや、若者の生きづらさの原因はいったいどこにあるのか。教育社会学の視点で社会問題に向き合う本田氏に話を聞いた。 続きを読む

よき対話は人の脳を活性化し人生を豊かで幸福にする

脳科学者/医学博士
岩崎一郎

 SNS(ソーシヤル・ネットワーキング・サービス)の登場によってコミュニケーションのあり方が大きく変わる一方、リアル(現実)の会話を苦手とする若者が増えているようだ。人間にとって会話はどのような意味を持つのか。対人恐怖を克服するため3000人以上との対話に挑んだ脳科学者の岩崎一郎氏に話を聞いた。 続きを読む

【コラム】犬の散歩から考えた幸福論――「幸せの種」のありか

フリーライター
前原 政之

「どんなときに幸せを感じるか?」

「人間が不幸なのは、 自分が本当に幸福であることを知らないからである。 ただそれだけの理由によるのだ」

――ドストエフスキーの『悪霊』の一節である。
「しあわせの青い鳥」を探す旅に出たものの、つかまえることができず、家に帰ったら昔から飼っていたキジバトが「しあわせの青い鳥」に変わっていた、というメーテルリンクの戯曲を思い出す。
 幸せは遠くに求めるべきものではなく、なにげない日常生活の中にこそある。しかし、多くの人はその幸せに気づくことができない。……などと言うと、お坊さんの法話のようなクサイ人生訓めいてしまうが、最近私はしみじみ「ほんとうにそのとおりだ」と思っている。 続きを読む

共同体が崩壊した日本にあって信仰に基づく連帯が持つ可能性――社会における宗教の役割・機能について

首都大学東京教授
宮台真司

日本人と宗教の関係

 まず社会学では、宗教をどのように捉えているかというところからお話ししましょう。
 マックス・ウェーバーの「エートス(行動様式)」あるいは、アメリカの宗教社会学者ロバート・N・ベラーが「心の習慣」と呼んだりしていますが、簡単には変えられない精神的な傾向について、それを形づくる非常に重要な要素として宗教を捉えています。もし日本人特有のエートスないし心の習慣があるとすれば、それは日本人と宗教の関係(宗教社会学的条件)を考えてみる必要があるのです。 続きを読む

仏『ル・モンド』の月刊誌がフランスの創価学会のルポを掲載――その意義と背景

フリーライター
前原政之

フランスの創価学会を正視眼で評価したルポ

『ル・モンド』といえば、フランスを代表するクオリティーペーパー(高級紙)であり、その報道姿勢は国際的にも評価が高い。
『ル・モンド』は、本紙(日刊)を補完する意味合いの月刊誌をいくつかもっている。そのうちの一つで、宗教をテーマとした月刊誌『Le Monde DES RELIGIONS』(ル・モンド・デ・レリジョン=宗教の世界)が、2011年9/10月合併号で、フランス創価運動体(聞きなれない表現だが、現地ではこう呼称する。以下「運動体」という)のルポルタージュをカラー6ページにわたって掲載した。 続きを読む