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本当の復興を目指して――内部被曝問題の次なる課題

医師
坪倉正治

 東日本大震災発生から3年。放射線問題に揺れた被災地は、別の問題に直面している。解決への決め手がないなか、それでも目の前の出来事と格闘し続ける人々がいる。震災直後から福島県南相馬市に入り、医師として支援を続ける坪倉正治氏に話を聞いた。

一医療者として福島に入る

 震災の当日は、東京で診療をしていました。ただごとではない大きな揺れに、関西出身の私は、中学生のころに経験した阪神・淡路大震災を思い出しました。 続きを読む

シリーズ 震災からの歩み<2> 東北を日本の先進地に――被災地の声を聞き、見えてきた未来へのヒント

東北学院大学准教授
金菱 清

 東日本大震災直後から、緻密なフィールドワークを続け、被災地の声を聞いてきた金菱清さん。そこから見えてきたものとは何か。

560頁、50万字に及ぶ被災者71人の言葉

 今から18年前の1995年、私は阪神・淡路大震災を経験しましたが、そのときの報道にとても疑問を持っていました。阪神高速道路やビルの倒壊、火災被害が甚大だった神戸市長田区の様子を鳥瞰するような視点ばかりだったことにものすごく違和感を感じていたのです。 続きを読む