第20回 体相③
[2]眼・智によって体を顕わす②
(2)不次第の眼・智
次に、不次第の眼・智について説明する。これは一心の眼・智とも表現されているが、円教に相当する。この立場は、対立を融合することが基本であるので、止は観、観は止で、止と観は相即している。また、眼は智、智は眼であり、眼と智は相即している。さらに、眼について見を論じ、智について知を論じるが、知は見、見は知であり、知と見は相即しているといわれる。そして、五眼(肉眼・天眼・慧眼・法眼・仏眼)の最高である仏眼は五眼をすべて備え、三智(一切智・道種智・一切種智)の最高である仏智(一切種智)は三智をすべて備えているといわれる。 続きを読む