今、私たちが宮沢賢治から学ぶこと

法政大学教授
王敏

 支え合う社会の構築に向けて日本人に求められるものとは何であろうか。宮沢賢治研究の第一人者・王敏氏が、日本人が忘れかけている〝日本人〟を語る。

宮沢賢治の不屈の探求心

 情報化社会の中で、現代人は探求心が薄れてしまいました。それどころかあまりにも多すぎる選択肢を前に戸惑いが生じ、目眩を起こしてしまっています。
 宮沢賢治の時代は、ものが少ない時代でした。少ないから選択する力が生まれ、探究心も芽生えます。その点では、ものに溢れた現代と比較した場合、逆に幸せな時代であったといえるかもしれません。 続きを読む

支え合う社会をつくりだすための人材育成を

ライター
渋井哲也

「生きづらさ」をテーマに取材を続けてきたライターの渋井哲也さん。今の社会をどう見ているのか。

増え続ける20代の自殺

 ここ数年、年間自殺者数がゆるやかに減少しています。うつ病や多重債務などへの対策の効果が出始めているといわれています。
 その一方で、20代の死因に自殺が占める割合は過去最高となっており、約半数が自殺です。就職の失敗や進路の悩みなどが原因の1つとしてあがっています。若者にとって生きづらい世の中になっているのかもしれません。 続きを読む

憲法96条改正の問題点とは

北海道大学大学院教授
山口二郎

「硬性憲法」としての日本国憲法

 日本国憲法第96条では、憲法改正の要件が定められています。衆参両院で3分の2以上の国会議員が賛成しなければ、憲法改正のために必要な国民投票を発議することはできません。自民党は野党時代の昨年(2012年)4月、憲法改正草案を発表しました。草案によると、衆参両院で過半数の賛成を得られれば国民投票を発議できるとされています。 続きを読む

【コラム】「私が不幸なのは誰かのせい」という思考スタイルの不幸

フリーライター
前原政之

在日バッシングと生活保護バッシングに通底するもの

 在日韓国・朝鮮人へのヘイトスピーチ(憎悪表現)をくり返す右派系市民グループの台頭と、いわゆる「生活保護バッシング」の激化が、ほぼ時を同じくして起きた。このことは、偶然とは思えない。2つの動きの担い手たちが人員的にどれくらい重なっているかはわからないが、心情的には同根だと思うからだ。 続きを読む

〝命を守る〟視点で景気対策に全力で取り組む

参議院議員/公明党女性委員会副委員長
竹谷とし子

若者・女性の力を生かすために、働く環境整備と雇用創出が不可欠。

仕事と子育ての両立に悩む女性たち

――働く女性たちへの支援として、今どのような政策が求められていると思いますか?

竹谷 雇用全体に占める女性の割合は約43%まで増え、女性の労働力率は高まっています(※1)。そうしたなかで、女性が働くうえで男性よりも負荷がかかるのはやはり、出産と子育てだと思います。 続きを読む