覇権の時代を平和のネゴシエーターとして生き残る

九州大学名誉教授
藪野祐三

アジアの安定を図るために、日本がすべきこととは何か。

なぜアジア各国は覇権を求めるのか

 近年、西沙諸島や尖閣諸島など、東アジアの領土を取り巻く問題が緊張を続けています。この問題を読み解くには、東アジアの歴史を踏まえる必要があるのではないかと思います。 続きを読む

【コラム】日本の中華街はなぜ生まれたのか――近代日本の黎明を支えた華僑たち

ライター
青山樹人

なぜ横浜、神戸、長崎にあるのか

 横浜中華街、神戸南京町、長崎新地中華街は、日本に存在する三大中華街だ。美食で有名な店も多く、いずれの都市でも地元を代表する観光スポットとなっており、近年では海外からやってくる旅行者にも人気が高い。とくに横浜中華街は、世界屈指の規模を持つチャイナタウンである。
 しかし、なぜこの3つの都市に中華街が存在するのか考えたことがあるだろうか。 続きを読む

文明の行き詰まりをどう乗り越えるか

評論家・東日本国際大学客員教授
森田 実

母たちの絶望する戦争を2度と起こすな

 私がこれまで常に心のなかで大切にしてきたことは、どんなことをしても、たとえ名誉やプライドをかなぐり捨てることがあったとしても、平和だけは守りたいとの信念です。およそこの世の中で、人間の所業によって人間が苦しむほどの不幸はないと思います。そのなかでも最大の不幸が、人間が人間を殺す戦争であり、とりわけ核兵器の使用こそ人類史上最大の罪悪だと考えています。 続きを読む

【コラム】南京事件の1次資料と3次資料

ジャーナリスト
柳原滋雄

なぜ「南京虐殺」が今も問題になるのか

 1945年8月――。日本が15年におよぶ戦争を終えてから69年目の夏を迎えた。310万人の日本人が犠牲となった先の大戦。東京大空襲や2度の原爆投下などで一般市民も100万人が泉下の人となった。
 日本人は「被害者」としての側面もある半面、アジア太平洋地域では「加害者」としての側面を持つ戦争だった。
 その中の1つに、1937年(昭和12年)、当時の中華民国の首都であった南京が陥落し、日本軍が入城する前後に行われた虐殺事件がある。 続きを読む

「だから日本はズレている」――変革はズレの認識から

社会学者 
古市憲寿

 日本が抱えるさまざまな課題。そこにある多くのズレに着目し、そこを浮き彫りにすることで見えてくる変革への道がある。

若者目線から感じたズレ

 以前に書いた『絶望の国の幸福な若者たち』という本を出版して以来、僕自身が若者として、いろいろな場所に呼ばれる機会が増えました。若者としての意見を求められる中で、そこで出会った〝大人の人たち〟を不思議な存在だなと感じていました。 続きを読む