2019参院選直前チェック②――「若者政策」各党の温度差

ライター
松田 明

20代は7割が自公政権支持

 日本経済新聞が6月に実施した世論調査で、興味深い数字が示された。
 安倍政権に対する支持率が、60歳以上では49%にとどまったのに対し、20代では70%に達したのだ。
 この世代間の支持率の乖離は、とくに2017年以降、15ポイント以上の開きを生んでいるという。
 その背景として同紙は、29歳以下の世帯収入が上昇していることや、「幸福度」の上昇を指摘している。 続きを読む

2019参院選直前チェック①――議員としての資質があるか

ライター
松田 明

6年間で3億円以上

 1億3000万円。これは、1人の参議院議員が1期6年間に国から受け取る歳費と期末手当のおよその合計額だ。
 実際には、これに文書通信交通滞在費と、政策担当秘書、公設第一秘書、公設第二秘書の3人の給与として6年間で約1億8000万円が加わる。
 つまり、1人の参議院議員の1期6年間の政治活動には、3億円以上の税金が使われるのだ。そして、参議院には「解散」がないので、どんな人間も当選してしまえば6年間、身分が保証される。
 この支出に十分に見合うだけの能力を持ち、見合うだけの仕事をする議員を選ばなければ、ツケを払わされるのは国民である。 続きを読む

「災害対策」に強い公明党――自治体首長らの率直な評価

ライター
松田 明

「防災大国」構築めざす

 人間の生命に対する政治の〝感度〟。それがもっとも象徴的にあらわれる場面が「災害」だ。
 公明党は、今回の参議院選挙の公約として、「防災・減災・復興を社会の主流に」を掲げた。

「一人の生命を守り抜く」ため、 公明党は、「防災・減災・復興」を政治の主流に位置付け、 防災意識を高める教育に全力を挙げ、「社会の主流」に押し上げていきます。 あらゆる知恵を総動員し、世界一災害に強い「防災大国」を構築します。(公明党「参院選2019 マニフェスト」)より

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連載エッセー「本の楽園」 第75回 我的日本語

作家
村上政彦

 リービ英雄さんとは、文芸家協会でときどき顔を合わせる。最初にお眼にかかったとき、「村上政彦です」と名刺を出したら、「お名前は、よく存じ上げております」と丁寧な日本語で返されて驚いた。
 彼は、北米で生まれ育ったアメリカ人だ。17歳で日本語と出会って、大学で『万葉集』を学び、それを英訳して、北米でもっとも権威のある全米図書賞を受けた。その後、日本語で小説を書くようになり、作品は高く評価されている。 続きを読む

「解散風」に右往左往した野党――深刻化するバラバラ感

ライター
松田 明

大はしゃぎした共産党

 全国唯一の日本共産党公認の野党統一予定候補が実現した参院福井選挙区(改選数1)。福井県中を駆ける山田かずお予定候補に、「共産党で一本化してびっくり」「共産党で統一できたのがすごいこと」「ぶれなかったからだね」と期待が寄せられています。

 野党統一によって希望ある政治をつくる道に踏み出した野党と市民に感謝したい。“共産党候補だからこそ共闘が進むんだ”と示す結果を出したい。

 こう大はしゃぎしているのは、6月23日の「しんぶん赤旗電子版」である。 続きを読む