投稿者「web-daisanbunmei」のアーカイブ

連載エッセー「本の楽園」 第11回 ノーブック・ノーライフ(出版社篇)

作家
村上政彦

老舗の出版社の社長が、ある会合で挨拶をした。売れる本を出したい――一言でいうと、そういう話だった。僕は、溜め息が出た。彼を責める気持ちはない。多くの社員の生活を支える立場からすれば、仕方のないことだ。
しかも大手の出版社となると、社員は高給取りである。聞いたところでは、20代の後半で大台(年収1000万)に乗る会社もあるらしい。しかし――。 続きを読む

めざすべき政権像を示せないまま「安倍政権打倒」を叫ぶ無責任――民進党の迷走(下)

ライター 
松田 明

手段と目的を履き違えた政党

 政治は、国民の信頼があってはじめて成り立つ。我々はかつて、国民の信頼に十分応えることができなかった。

 これは民進党の「結党宣言」の一文である。
 民進党は、民主党に維新の党や、維新の党から分裂したばかりだった改革結集の会などが合流して2016年3月に結党された。
 維新の党そのものが日本維新の会の分派や、みんなの党の分派の結いの党からなる政党で、くっついては罵り合って別れるという抗争を繰り返してきた者たちだ。 続きを読む

空疎なパフォーマンスに終わった内閣不信任案提出――民進党の迷走(上)

ライター
松田 明

1年ぶりに5割を超えた内閣支持率

 5月31日の衆議院本会議で、民進、共産、社民、生活の野党4党が共同提出した安倍内閣への不信任案が、124対345の圧倒的多数の「反対票」で否決された。
 民進党の岡田代表は5月27日の記者会見で「出さない理由を見つけることは難しい」と述べ、30日に共産党などに共同提出を呼びかけていた。 続きを読む

連載エッセー「本の楽園」 第10回 ポップでダークな大人の童話 ブコウスキーの小説『パルプ』

作家
村上政彦

 俺はニック・ビレーン。酒に救われ、競馬に慰められている、腹に贅肉のついた55歳の中年男。LA公認の私立探偵だ。ある日、オフィスにとびきりスタイルのいい、セクシーな女性が現われた。「死の貴婦人」(レイデイ・デス)を名乗る彼女は、セリーヌを探して欲しい、と依頼してきた。セリーヌだって? とうに死んだ作家じゃないか。しかし彼女は、セリーヌは生きている、街の書店に姿を見せたという。依頼とあれば仕方がない。1時間6ドルの報酬で請け負った。 続きを読む

養殖サーモンで描く「食」の成長戦略

弘前大学食料科学研究所所長
嵯峨直恆

青森発の養殖サーモンで100億円市場目指す


 2014年12月、弘前大学・食料科学研究所と青森のオカムラ食品工業、深浦町(青森県西津軽郡)は、サーモンを養殖して売り出すための連携協定を結びました。オカムラ食品工業はすでにドナルドソントラウト(大型のニジマス、いわゆる「海峡サーモン」)の稚魚を育て始めています。 続きを読む