海外からひっきりなしに訪れる道場
那覇市から車を走らせて約40分。西原町の一角に黄色の原色使いの特徴的な建物が目に入る。正式名称は「沖縄県空手博物館」。1987年にオープンした空手・古武道に関する物品や資料を集めた個人資料館だ。館長を務めるのは、外間哲弘・沖縄剛柔流拳志會会長(ほかま・てつひろ 1944-)である。
ビルの1階が空手道場のスペースになっていて、階段を上った中2階部分が博物館の展示スペースだ。博物館は県立高校教諭だった外間氏が私財を投じて建設した。 続きを読む
那覇市から車を走らせて約40分。西原町の一角に黄色の原色使いの特徴的な建物が目に入る。正式名称は「沖縄県空手博物館」。1987年にオープンした空手・古武道に関する物品や資料を集めた個人資料館だ。館長を務めるのは、外間哲弘・沖縄剛柔流拳志會会長(ほかま・てつひろ 1944-)である。
ビルの1階が空手道場のスペースになっていて、階段を上った中2階部分が博物館の展示スペースだ。博物館は県立高校教諭だった外間氏が私財を投じて建設した。 続きを読む
環境をテーマにした『ソトコト』という雑誌があることは知っていた。でも、読んだことはなかった。最近になって、「ソーシャルデザイン」について調べ始めて、この雑誌が〝ソーシャル〟(社会や地域、環境をよりよくしていこうとする行動やしくみ)もテーマにしていると分かって、ときどき買うようになった。
現在の編集長・指出(さしで)一正によれば、3・11の震災以降、それまでの雑誌の方針を転換し、環境に加えて〝ソーシャル〟を掲げたのだという。いい感度をしているとおもう。指出が注目しているもう一つのテーマは、〝ローカル〟である。 続きを読む
本書(『否定と肯定』)を原作とした同名の映画が、日本でも2017年12月から封切られた。その公開に合わせて同年11月に刊行された邦訳だ。
ナチスによるホロコースト(大量虐殺)があったことを、はたして司法の場で証明できるか。本書は、実際にイギリスでおこなわれた1779日におよぶ法廷闘争のノンフィクションである。
著者であるデボラ・E・リップシュタットはユダヤ人女性。父親はドイツが第三帝国となる前にアメリカに亡命し、母はカナダ生まれ。
彼女は、ニューヨークのマンハッタンで育った。現在はジョージア州にあるエモリー大学で、現代ユダヤ史とホロコースト学を教える教授だ。 続きを読む
前回取り上げた書籍『公開! 沖縄空手の真実』(2009年)の中でユニークな技法を紹介した空手家に、沖縄空手道松林流喜舎場塾の新里勝彦(しんざと・かつひこ)塾長(1939-)がいる。横に移動しながら行う首里手の代表的な鍛錬型である「ナイハンチ」を独特な腰使いで演武し、独自の解説を加えていた。
新里塾長は英文科の学生時代、19歳のとき大学の空手クラブで空手を始めた。将来アメリカに留学したときに沖縄的なものを身につけていれば何かの役に立つかもしれないくらいの考えだったという。大学卒業後、地元の中学校で3年間英語を教え、20代半ばから2年間の米国留学中は空手をやっていたことが「とても役に立った」と振り返る。帰国後、那覇市の松林流開祖・長嶺将真道場に正式入門した。 続きを読む
このところ、なんだかローカル=地方がおもしろいことになっているようだ。かつては、クリエイティブな若者たちは東京をめざしたものだが、いまやそうではない。あちこちの地方に根差して仕事をする人々が増えているのだ。
そのプレーヤーの1人が藤本智士(さとし)である。若いといっても40代なかば。この分野の先駆者といえる。兵庫県西宮市に住んで、編集者として活動している。『魔法をかける編集』は、彼の仕事振りをトレースした本だ。
2006年に『Re:S(りす)』という雑誌を立ち上げた。これはRe:Standard=「あたらしい〝ふつう〟を提案する」というのがコンセプト。全国誌だけれど、編集部は大阪にあった。「東京では売れない雑誌」をめざして、全国の〝田舎〟に向けて発信する。
このあたりから、すでにおもしろそうではないか。 続きを読む