シリーズ 文化芸術を考える①――「平和創出の土壌」を生み出す文化・芸術の力

現代美術家
宮島達男

<シリーズ 文化芸術を考える>第1弾
文化・芸術の世界で学んだ人たちに向けて、誇りと使命をもってほしいと訴える宮島達男氏。その理由とは――。

2つのソウゾウリョク

「文化・芸術は、そこに携わる人たちの2つの〝ソウゾウリョク〟を鍛えてくれる」
 私がそう考えるようになったのは、芸術大学で学生と向き合うようになってからです。毎年2万人に及ぶ人たちが芸術系の大学を卒業していくなかで、アーティストとして生計を立てられるのは、ほんの1%にも満たない人で、残りの99%は普通の社会人として世の中に出ていきます。 続きを読む

【コラム】「逆境」こそが生命に新たな価値を開かせる――生物学の知見と、大乗仏教が説く「変毒為薬」の智慧

ライター
青山樹人

なぜ生物は動くようになれたのか

 生物学者・福岡伸一さんの著作は、どれも引き込まれるような名文と哲学的な視点で根強い人気を博している。そのなかの1冊、『動的平衡2 生命は自由になれるのか』(木楽舎)に、植物が動物に変わった瞬間の話が出てくる。この場合の〝動物〟というのは、<食べ物を探査し、追い求め、獲得する>(同書)ために自ら行動する生物である。 続きを読む

対談企画シリーズ「『若者という希望』に未来を託そう」(第1回)

京都造形芸術大学教授
寺脇 研

社会の活力は若者への「投資」から

第1回対談者 今井紀明(NPO法人D×P共同代表)

 教育者で京都造形芸術大学教授の寺脇 研氏による対談企画です。社会で活躍する「ゆとり世代」と語り合い、希望の未来を描き出します。第1回は、若者支援に尽力する今井紀明氏です。 続きを読む

【コラム】「不適切な画像」はなぜ投稿され続けるのか――バイトの悪ふざけが倒産に追い込む時代の病理

ライター
青山樹人

不法行為と炎上の止まらない連鎖

 アルバイト店員らの〝不適切な画像〟がインターネット上にアップされ、批判や抗議が殺到して閉店や倒産に追い込まれるという事態があとを絶たない。
 いうまでもなく、ここにきてなにも急に若者たちのモラルが低下したという話ではなくて、物理的に今までならその場に居合わせた仲間内での悪ふざけでしかあり得なかった行為が、ツイッターやフェイスブック、LINEといったSNSに載せることで、天下周知の逸脱行為に拡大し、次々と〝炎上〟に至っているわけである。 続きを読む

あらゆるいのちを守り育む「ふるさとの森」を全国に広げたい

横浜国立大学名誉教授/植物生態学者
宮脇 昭

<シリーズ>自然保護と生物多様性を考える(1)――近年、異常気象を原因とした激甚災害が多発している。相次ぐ災害に、森を防災や環境保全の中心に生かそうとの声が高まりつつある。宮脇昭氏に、森が人の暮らしに果たす役割を聞いた。 続きを読む