連載エッセー「本の楽園」 第70回 アール・ブリュットの芸術家たち①

作家
村上政彦

最近、アール・ブリュットという言葉を、よく耳にするようになった。知ってはいたけれど、詳しく調べたわけではない。このコラムで鶴見俊輔の『限界芸術論』を取り上げたあたりから気になり始めて、アール・ブリュットの作家たちの作品集『アウトサイダー・アート』を手に取ってみた。
冒頭にジャン・デビュッフェのマニフェストがある。けっこう長いので、傍らの注を引いておく。 続きを読む

「野党共闘」に暗雲――共産党の凋落と統一候補の大敗北

ライター
松田 明

自民党の0勝2敗

 4月におこなわれた第19回統一地方選挙と2つの衆議院補欠選挙。
 メディアの耳目は主に2つの補選(大阪12区と沖縄3区)でいずれも自民党の擁立した候補が敗れたことに集まった。
 2012年以来、自民党の候補が国政選挙の補選で敗れたことがなかっただけに、自民党にとって0勝2敗は手痛い結果に違いない。 続きを読む

知日派・知中派を育てる――日中の相互的な交流事業

ライター
大森貴久

まずは知ってもらうこと

 うっすらと春の気配が近づいてきた2月19日。中国からの訪日団が羽田空港に降り立った。
「笹川杯日本知識大会」や「笹川杯作文コンクール」(いずれも日本科学協会の主催)などで優秀な成績を収めた学生に、引率の教員などを含めた総勢35名。一行のなかには、これが初訪日となる人たちも少なくない。 続きを読む

悪質な宣伝工作を許すな――地方政治を利用する手口

ライター
松田 明

識者が寄せる評価

 地方議員と国会議員、あわせて約3000人のネットワークで、人々の「小さな声」を拾い、着実に政策として実現してきた公明党。

 特に公明党には、学校の耐震補強で災害時に児童・生徒を守る政策など、地域レベルと国政レベルが一体となって、社会的に光が当たらない部分に光を当て、隙間を埋めていく地道な活動が目立っています。(川上和久・国際医療福祉大学教授/『公明新聞』3月24日)

 公明党の実績には、多くの率直な評価が寄せられている。 続きを読む

ネットワークの本領発揮――学校の耐震化とエアコン設置

ライター
松田 明

「生命」を守る政党

 内閣府は、30年以内に南関東域でマグニチュード7クラスの地震が起こる確率を70%程度、同じく南海トラフを震源としてマグニチュード8~9クラスの超巨大地震が起こる確率を70%程度と発表している。
 また、近年は毎年のように各地で甚大な豪雨災害が起きている。平成の30年を総括する報道はいずれも、戦争のない時代であったかわりに、多くの自然災害に見舞われたことを挙げていた。
「防災・減災」は、今や日本の政治の重要な課題になっている。
 災害時に住民の避難場所となるのが学校施設だ。 続きを読む