投稿者「web-daisanbunmei」のアーカイブ

国交正常化の原点を丹念に見直す―書評『扉はふたたび開かれる 検証日中友好と創価学会』

ライター
青山樹人

宗教家ゆえに黙殺されてきた功績

 行き詰まったら原点に帰れ、である。
 2015年1月から7月までの訪日外国人は、はやくも1100万人を超えた。中国人が最も多く275万人余で、前年の同じ時期より2倍以上に増えている。
 日中関係は観光や経済を中心にかつてないほど深まっている。一方でこの数年、政治的な次元では幾度も「国交正常化以来最悪」という形容詞で語られる危機が続いてきた。 続きを読む

患者の〝生きる力〟を蝕む近藤誠医師の「がん放置療法」

医師
押川勝太郎

 がんの放置が何をもたらすか――。がんの治療の現場で、日々〝患者の命〟と向き合う医師から見た、近藤誠医師の主張の虚実と問題点に迫る。 続きを読む

日本はブラック企業のない社会を目指せ

NPO法人「POSSE」代表
今野晴貴

 ブラック企業はそこで働く被害者のみの問題ではなく、日本社会全体を衰退に導くものと語る今野氏に話を聞く。 続きを読む

生涯学習の時代 学生の「学びたい」意欲に応える創価大学

創価大学教授/通信教育部長
花見常幸

 未曽有の人口減少・少子高齢化社会が到来している。熟年・高齢世代の「学び直し」を支えることは日本社会の活力を維持する上でも大切だ。生涯学習における通信教育の果たす役割について、創価大学通信教育部の花見常幸教授に話を聞いた。 続きを読む

良識的な中間層の声を、いかに政治に反映させるか――【書評】『21世紀の自由論』(佐々木俊尚著)

ライター
青山樹人

ヨーロッパの普遍主義の終り

 話題の一書である。
 著者の佐々木俊尚氏については、今さら多くを説明するまでもないだろう。毎日新聞記者からフリージャーナリストに転じ、ITと社会の相互作用と変容をテーマに多彩な言論活動を続けてこられた。『レイヤー化する世界』(NHK出版新書)、『キュレーションの時代』(ちくま新書)など、今という時代の姿を見事に言語化してみせた著作は読んだ人も多いはずだ。 続きを読む