投稿者「web-daisanbunmei」のアーカイブ

「経済学200年の知見」の学問的資産を知らない日本共産党

経済評論家・「監査と分析」代表取締役
上念 司

理念も哲学もないご都合主義

 日本共産党は政権批判ばかりしていますが、そこにはポリシーもなければ理念もありません。ただ、批判のための批判のみです。もともと日本共産党の大看板は「社会主義革命」にありました。しかし、1991年にソビエト連邦が崩壊し、社会主義国家は失敗に終わりました。それ以降、日本共産党は、いわば「すきま産業」的に何かネタを見つけては騒いでいるだけなのです。
 また、日本共産党の主張は、理論的整合性などなく、ご都合主義の暴論ばかりです。以前は声高に反対していたはずなのに、今度は賛成する、といった具合に主張をころころ変えることの連続です。 続きを読む

呆れた民進党の「解党」――「選挙互助会」渡り歩く人々

ライター
松田 明

代表就任4週間で解党

 私は、今までの議員生活の全てを投げうって、心ある同志と共にもう一度この民進党を、国民の信頼感を取り戻し、われわれの政策に耳を傾けていただき、この人たちに任せていただこうという党に再生をさせることが、私の最大の責務であり、今までの政治生活の全てを投げうって、その、党再生のために努力をしていきたい(前原氏発言ママ)

 民進党の代表選挙に出馬した前原誠司氏がこう語ったのは、8月7日のことである。 続きを読む

「シロアリ」に崩された民進党――日本共産党の革命戦略を甘く見た代償

ライター
松田 明

「共産党はシロアリ」

 民進党の前原誠司代表は、同党がまだ民主党だった2015年秋に出演した読売テレビの番組で日本共産党との選挙協力について問われ、このように否定的見解を語った。

 共産党とはまったく違う。私は京都なので、非常に共産党が強いところで戦ってきた。共産党の本質はよく分かっているつもりだ。シロアリみたいなものだ。ここと協力をしたら土台が崩れる。(産経新聞2015年11月14日

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『共産主義の誤謬』の著者が語る、日本共産党の欺瞞

歴史資料収集家
福冨健一

共産党の根底にあるもの

 このところ、選挙で日本共産党が議席を増やしています。しかしそれは、共産党への理解が深まったというよりもむしろ、多くの人が共産党の実態を知らないからだと私は見ています。それでは、共産党の実態とはいったいどのようなものなのでしょうか。
 共産党は1922年、コミンテルン(共産主義インターナショナル)日本支部として発足しました。要するに、旧ソ連の出先機関です。普通の政党は、自国の国民が自国を良くするために集団を形成します。共産党はそうではないのです。 続きを読む

連載エッセー「本の楽園」 第35回 『MONKEY』を読む

作家
村上政彦

 僕は10代の半ばから小説を書き始めた。最初はごく普通の小説を書いていたが、やがてヨーロッパの前衛文学の影響を受け、前衛的な作品に手を染めるようになった。22、3歳のころ、『Mariee’s sample』という作品を書いた。
 Marieは、マリーという女性の名と、フランス語の花嫁(Mariee)のダブルミーニングで、ある男の妻になった女性を描いた。ただ、さっき断ったように前衛的な作品で、普通の小説ではない。マリーというひとりの女性の持ち物を写真に撮り、それにキャプションをつけて、カタログ雑誌のように読めるつくりだった。 続きを読む