第1回 創価教育学を生み出した牧口常三郎の教育実践 [前編]
2024年7月から2025年1月にかけて、創価学会教育本部主催で、創価大学池田大作記念創価教育研究所の塩原將行客員研究員を講師に迎え、「創価教育の源流を学ぶ」と題した勉強会が開催されました(全6回)。
教材となったのは、第三文明社刊の『評伝 牧口常三郎』、『評伝 戸田城聖』上下巻などです。
その勉強会の要旨を、最新の研究成果を交えてお伝えした月刊『灯台』の連載をWEBで公開します。 続きを読む
2024年7月から2025年1月にかけて、創価学会教育本部主催で、創価大学池田大作記念創価教育研究所の塩原將行客員研究員を講師に迎え、「創価教育の源流を学ぶ」と題した勉強会が開催されました(全6回)。
教材となったのは、第三文明社刊の『評伝 牧口常三郎』、『評伝 戸田城聖』上下巻などです。
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又吉直樹(またよし・なおき)著/第153回芥川賞受賞作(2015年上半期)
お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹の小説「火花」が芥川賞を受賞したのは、社会的事件と言えるものだった。2015年上半期の芥川賞の選考会は同年7月に行われたが、3月発売の文芸誌『文學界』に同作品が掲載された時点で大反響を呼び、文芸誌には珍しい大増刷の結果60万部もの売り上げに繋がったのだ。しかも、純文学の文芸誌なのに、購読者のほとんどが10代という異例の大ブームとなった。
こうした加熱するマスコミ報道があったためか、選考委員の中にはそうした風潮に身構えた者もいただろう。実際、選考委員の宮本輝は、
マスコミによって作られたような登場の仕方で、眉に唾のような先入観さえ抱いていた。しかし読み始めると、生硬な「文学的」な表現のなかに純でひたむきなものを感じ始めた
と述べているように、選考委員の多くは、純粋に文学作品として評価に値すると感じたからこそ芥川賞受賞に至ったのだろう。 続きを読む
⑧道品を修す(3)
(4)無作の道諦の三十七道品
次に、無作(円教)の道諦の三十七道品を明らかにして、一心三観の意義を完成することについて説明する。はじめに、『大品般若経』、『華厳経』、『法華経』を以下のように引用している。
『大品』に云わく、「一切種を以て四念処を修せんと欲せば、念処は是れ法界にして、一切の法を摂す。一切の法は念処を趣(しゅ)とし、この趣をば過ぎず」と。『華厳』に云わく、「譬えば大地は一なるも、能く種種の芽を生ずるが如し」と。地は是れ諸芽の種なり。『法華』に云わく、「一切の種・相・体・性は、皆な是れ一の種・相・体・性なり」と。何をか「一の種」と謂うや。即ち仏の種・相・体・性なり。常途(じょうず)に云わく、「『法華』は仏性を明かさず」と。『経』に「一の種」を明かす。是れ何の一種なるや。卉木(きもく)叢林(そうりん)の「種種」は、七方便を喩う。大地の一種は、即ち「一実事」にして、「仏種」と名づく。(第三文明選書『摩訶止観』(Ⅲ)、近刊、頁未定。以下同じ。大正46、88中14~21)
第2次世界大戦下の日本で、言論統制を行った悪名高い情報将校・鈴木庫三(くらぞう)。本書は厖大な資料を渉猟し彼の実像に迫ることによって、当時の言論界の内実を明らかにするものである。初版は2004年に発行された。それから20年が経過し、デジタルアーカイブの発達などもあり、多くの未発見資料が発見された。そうした成果を盛り込み増補・加筆されたものが『情報統制 増補版』である。
日記からも猛烈な勉強の様子がうかがわれるが、読書時間の多くが演習や講義で利用された洋書テキストに費やされている。(中略)目的に対する精力の集中投入という軍事的思考なのであろうが、そこに「知識人」鈴木庫三の限界を指摘することはできる。(本書184ページ)
鈴木庫三は1894年、茨城県の小作農の子供として生まれた。家は貧しく、幼い頃から両親の農業を手伝いながら学ぶことを余儀なくされる。軍人になってからも努力を重ね、日本大学の文学部を首席で卒業し、同大学院へと進学する。刻苦勉励(こっくべんれい)がやがて実を結び、東京帝国大学(現在の東京大学)文学部に陸軍派遣学生として送り込まれることとなった。やがて教育将校として頭角を現し、1938年から1942年まで情報将校として辣腕を振るった。「国防国家」という言葉が一般的に定着したのは彼の功績ともいわれる。戦後は熊本に隠棲し農業に従事し、1964年に死去している。 続きを読む
――今年(2025年)は「戦後80年」です。そして、広島と長崎に原子爆弾が投下されて80年です。「不戦の世界」そして「核廃絶」という人類の悲願に向けて、さらに一段と誓いと行動を新たにしていかなければならないと感じています。創価学会の青年部の皆さんも、同じ思いではないかと思います。
青山樹人 8月6日の広島での式典に引き続いて、9日の長崎での平和祈念式典にも、米国の駐日大使、ICANの事務局長が参列します。
ウクライナとベラルーシの政府代表、イスラエルとパレスチナの駐日大使も広島の式典に参列しました。
長崎の式典は、過去最多の101カ国・地域と欧州連合(EU)が参列する見込みと報じられています。
2017年に人類はようやく「核兵器禁止条約」の採択にこぎつけ、2021年に発効しました。この採択への大きな推進力となった国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)が、2017年のノーベル平和賞を受賞しました。
さらに昨年2024年には、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞を受賞しています。
――どちらの授賞式にも、ノルウェーのノーベル委員会から創価学会インタナショナル(SGI)が招待を受け、代表が出席しています。 続きを読む