集団的自衛権」タグアーカイブ

キリスト教徒の論客が読み解く「平和の党」支える哲学――書評『創価学会と平和主義』

ライター
青山樹人

誰が日本の平和を守ったのか

 当代きっての論客である著者の佐藤優氏は、日本基督教団に所属するプロテスタントのキリスト教徒であることを公言している。同志社大学神学部ならびに同大学院神学研究科修士課程を修了して外務省に入省。在ロシア日本大使館勤務、国際情報局分析第1課主任分析官を経て、作家活動に至っている。
 佐藤氏はこの『創価学会と平和主義』(朝日新書)の「あとがき」で、こう綴っている。 続きを読む

2015年始動。山口代表が放った先制パンチ

ライター
青山樹人

安倍首相の新年記者会見

 2015年1月5日午後、伊勢神宮に参拝した安倍首相は神宮司庁内で記者会見を開いた。
 会見で原発再稼働や憲法改正、集団的自衛権の行使容認を含む安全保障法制の整備について考えを問われた安倍首相は、慎重な言い回しをした。 続きを読む

2014総選挙――国民は賢明な判断を下したか

ライター
青山樹人

右傾化を拒絶した有権者の判断

 第47回衆議院議員総選挙が終わった。
 翌朝、読売新聞は「自公圧勝325議席」、産経新聞は「自公3分の2超 圧勝」と大見出しを打ち、朝日新聞は「自公大勝 3分の2維持」、毎日新聞だけは「自民微減291議席」と出した。テレビも各局ほぼ同じように「与党圧勝」というトーンで報じたように思われる。 続きを読む

「12.14総選挙」――選挙の先に待っている3つのこと

ライター
青山樹人

争点なきどころか非常に重要な選挙

 安倍首相は消費税率10%引き上げ時期を1年半延期することを表明し、衆議院を解散。本日12月2日公示、14日投開票という総選挙が始まった。
 野党各党は「アベノミクス失敗隠し解散」「大義なき解散」等と批判を強め、マスコミも「争点なき選挙」と評している。
 しかし、この総選挙の先、つまり明2015年以降の政治日程や、政治が取り組まなければならないいくつもの難題を考えると、じつは有権者にとっては非常に重みのある選挙だと言わざるを得ない。 続きを読む

延長戦に入った集団的自衛権議論

首都大学東京准教授
木村草太

何が閣議決定されたのか

 今年(2014年)の7月1日、政府は臨時閣議を開き、集団的自衛権の行使を認める閣議決定をしました。
 今回の閣議決定の基礎となったのが、1972年に行われた「自衛権に関する政府見解」です。この「72年見解」では、どのような場合に憲法上許容される自衛の措置がとれるかについて、政府の基本的な考え方を示しています。 続きを読む