沖縄伝統空手のいま」タグアーカイブ

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沖縄伝統空手のいま~世界に飛翔したカラテの源流 第18回 しょうりん流(2)――知花朝信の開いた小林流(上)

ジャーナリスト
柳原滋雄

糸洲安恒の空手を引き継ぐ

 「拳聖」と謳われた松村宗棍(まつむら・そうこん 1809-1899)や糸洲安恒(いとす・あんこう 1831-1915)の流れに位置する知花朝信(ちばな・ちょうしん 1885-1969)が、1933年に命名して開いたのが小林(しょうりん)流である。この流派は、首里手の本流といってよい。
 知花は剛柔流の宮城長順(みやぎ・ちょうじゅん 1888-1953)や本土で糸東(しとう)流を開いた摩文仁賢和(まぶに・けんわ 1889-1952)と同世代にあたり、東京で空手普及にあたった船越義珍(ふなこし・ぎちん 1868-1957)より二周りほど下の世代となる。 続きを読む

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沖縄伝統空手のいま~世界に飛翔したカラテの源流 第17回 しょうりん流(1)首里地域の伝統武術「首里手」

ジャーナリスト
柳原滋雄

首里士族の伝統武術として受け継がれる

 首里城裏手の小高い丘の上にある崎山公園。那覇市から港にかけて一望できるこの公園の一角に2018年7月、首里手(しゅりて)の先駆者たちの名前をしたためた顕彰碑が設置された。
 表には「空手古武術首里手発祥の地」と金彫りされ、10人の空手家の名前が刻まれている。生まれの早い順に並べると次のようになる。 続きを読む

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沖縄伝統空手のいま~世界に飛翔したカラテの源流
第16回 第1回沖縄空手国際大会レポート

ジャーナリスト
柳原滋雄

オリンピック空手との差別化

 沖縄県の翁長雄志知事(2018年8月8日に逝去)が大会実行委員長をつとめた「第1回沖縄空手国際大会」が、今年(2018年)8月2日から5日までの4日間、那覇市と豊見城市で開催された。
 沖縄空手の伝統型の演武を競技対象とするもので、海外から560人以上の選手を迎え、日本国内650人(うち沖縄県内が470人)と合わせて1200人を超える過去最大規模の大会となった。
「第1回」と銘打たれているものの、過去にも似たような大会は県の主催で何度か開催されている。今回は県に加え、県内主要空手4団体を束ねる「沖縄伝統空手道振興会」が名を連ね、さらに特筆すべきことは、流派別に分かれて開催されたことだ。 続きを読む

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沖縄伝統空手のいま~世界に飛翔したカラテの源流
第15回 日本初の流派・剛柔流(下)

ジャーナリスト
柳原滋雄

宮城長順の孫弟子たち

海外に30万人以上の弟子をもつ東恩納盛男さんは今も一人稽古を欠かさない

海外に30万人以上の弟子をもつ東恩納盛男さんは今も一人稽古を欠かさない

 現在の沖縄剛柔流を引っ張るのは、流祖である宮城長順の「孫弟子」に当たる世代である。比嘉世幸、八木明徳、宮里栄一らの直弟子たちになる。
 国際沖縄剛柔流空手道連盟の最高師範・東恩納盛男(ひがおんな・もりお 1938-)は、海外65ヵ国に30万人以上の弟子をもつ、沖縄剛柔流の顔ともいえる存在だ。 続きを読む

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沖縄伝統空手のいま~世界に飛翔したカラテの源流
第14回 日本初の流派・剛柔流(上)

ジャーナリスト
柳原滋雄

那覇手の本流

 1930年(昭和5年)、日本の空手界で最初にできた流派が剛柔流である。
 剛柔流の誕生は、流祖の宮城長順(みやぎ・ちょうじゅん 1888-1953)の一番弟子であった新里仁安(しんざと・じんあん 1901-45)が他武道にまじって東京で空手演武を披露した際、流派名を聞かれて困ったことに端を発する。新里が沖縄に戻って師匠の宮城に報告すると、宮城は『武備誌』にある拳法八句の一節「法は剛柔を呑吐する」から選び取り、「剛柔流」と称したことが始まりだ。 続きを読む