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なぜ、これほどまでに強いのか?――書評『創価学会』

ライター
本房 歩

世界最大の仏教運動

 20世紀を代表する歴史家アーノルド・J・トインビーが、英語版『人間革命』にわざわざ序文を寄せ、

 創価学会はすでに世界的出来事である。

と書いたのは1971年のことだ。
 当時、創価学会は前年に750万世帯に達したばかりであり、いくつかの国に法人化された組織があったとはいえ、まだSGI(創価学会インタナショナル)も結成されておらず、公明党も結党して10年にも満たない野党だった。
 あれから半世紀。今日、創価学会の存在感と影響力は、往時とは比較にならない大きさになっている。 続きを読む

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沖縄伝統空手のいま~世界に飛翔したカラテの源流 第18回 しょうりん流(2)――知花朝信の開いた小林流(上)

ジャーナリスト
柳原滋雄

糸洲安恒の空手を引き継ぐ

 「拳聖」と謳われた松村宗棍(まつむら・そうこん 1809-1899)や糸洲安恒(いとす・あんこう 1831-1915)の流れに位置する知花朝信(ちばな・ちょうしん 1885-1969)が、1933年に命名して開いたのが小林(しょうりん)流である。この流派は、首里手の本流といってよい。
 知花は剛柔流の宮城長順(みやぎ・ちょうじゅん 1888-1953)や本土で糸東(しとう)流を開いた摩文仁賢和(まぶに・けんわ 1889-1952)と同世代にあたり、東京で空手普及にあたった船越義珍(ふなこし・ぎちん 1868-1957)より二周りほど下の世代となる。 続きを読む

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連載エッセー「本の楽園」 第59回 アップデートする民藝

作家
村上政彦

 柳宗悦(やなぎ・むねよし)の名は知っていた。彼が提唱した民藝運動についても少しぐらいの知識はあった。しかしそれ以上の関心を惹かれることはなく、柳の著作を読むこともなかった。近年になって、例によって勘が働いて、『民藝とは何か』を読んでみた。いやー、おもしろかった。
 それ以来、民藝の思想を文学に活かすことはできないか考え始めた。そこへ本書が現れた。『21世紀民藝』。柳宗悦の思想を再生して、21世紀仕様にアップデートする試みである。 続きを読む

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連載エッセー「本の楽園」 第58回 もうひとつの経済、もうひとつの政治

作家
村上政彦

 いま僕らの社会を成り立たせているのは、経済としては資本主義であり、政治としては間接(代議制)民主主義だ。このふたつは近代の発明といっていいのだが、だんだん不具合がでてきている。
 では、それに代わるものはあるのか? なかなか難しい問題で、決め手はない。ただ、いろいろと新しい試みが現れている。『雇用なしで生きる』の著者は、2012年、「今、革命が起きてるよ!」と聞いて現地のスペインへ向かった。本書は、経済、政治の新しい試みのリポートである。 続きを読む

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沖縄県知事選のゆくえ⑥——なぜか180度変わった防衛政策

ライター
松田 明

こっそり消された名前

 とても奇妙なことが起きた。
 8月31日にアップした、この「沖縄県知事選のゆくえ」シリーズ①「県民の思いはどう動くか」のなかで、筆者は玉城デニー氏が沖縄県防衛協会の顧問に名を連ねていることを指摘した。
 同協会は、「沖縄県民の自衛隊に対する理解を深め、防衛思想の普及啓蒙、自衛隊との親睦を図る」ことなどを目的とする組織だ。 続きを読む