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連載エッセー「本の楽園」 第43回 「不便益」という思想

作家
村上政彦

 人が便利さを求めるようになったのは、いつごろからだろう。考古学が教えるところでは、まず、人は石器を手にし、ついで青銅器を持ち、やがて鉄器を使うようになった。これは、より便利な道具を求めるようになったと考えられる。
 しかしもっと遡ると、人が両手を自由に使うようになったのは、やはり、便利さを求めてのことだったろうから、人類は発生してから間もなく、本能的に便利さを追い求めてきたといってもいいのではないか。
 すると、「不便益」というアイデアは、実は、かなり壮大な転換の兆しなのかもしれない。 続きを読む

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沖縄伝統空手のいま~世界に飛翔したカラテの源流
第1回 沖縄空手の本質

ジャーナリスト
柳原滋雄

空手は沖縄発祥の武術

 2020年の東京オリンピックで、日本発祥の武道「空手」が初めて正式種目として認められた。そのため新聞のスポーツ欄でも心なしか空手に関するニュースが以前よりも増えたように感じられる。
 再来年の7月24日から8月9日まで17日間の東京オリンピックの期間中、柔道競技終了後の8月、同じ日本武道館で空手競技が開催される。
 行われるのは、型2種目(男・女)と組手6種目(軽量級、中量級、重量級、各男女)の計8種目で、各種目とも10人の出場選手の中からメダルを競う。その結果、空手だけで8人の金メダリストが初めて誕生することになる。  続きを読む

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第43回「SGIの日」記念提言を読む――民衆の連帯への深い信頼

ライター
青山樹人

世界が注視する提言

 SGI(創価学会インタナショナル)は、今や192ヵ国・地域という世界最大規模の広がりを持つ仏教教団に発展している。
 各国の創価学会の代表が集ってSGIの結成をみたのは、1975年1月26日のことだった。
 池田大作SGI会長は、1983年以来、毎年のこの「SGIの日」に合わせ、世界に向けて記念提言を発表し続けてきた。
 今回の提言は「人権の世紀へ 民衆の大河」と題されたもの。
 世界に蔓延する排他主義、核廃絶、難民・移民問題、国連のSDGs(持続可能な開発目標)などに触れ、これら地球的課題を〝民衆の連帯を大河のように広げて〟いくことで超克していこうと呼びかけている。 続きを読む

nago

名護市長選が示したもの――「分断」「憎悪」の政治ではなく

ライター
松田 明

不可解な〝敗戦の弁〟

 沖縄県名護市の市長選挙(2月4日投開票)の結果が出た。
 投票率は76.92%。前市議で新人の渡具知武豊氏(自民、公明、維新が推薦)が20389票を獲得し、現職の稲嶺進氏(民進、共産、自由、社民、社大が推薦、立憲が支持)を約3400票差で破って当選した。 続きを読む

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【書評】資本主義から〝価値主義〟の時代へ――『お金2.0』(佐藤航陽著)

フリーライター
松田 明

お金にはならない価値

 2017年11月に刊行されるや、ベストセラーとして注目を集めている一冊。
 著者の佐藤航陽(さとう・かつあき)氏は1986年生まれ。早稲田大学在学中だった06年に株式会社メタップスを創業。15年には東証マザーズに上場し、年商100億円を上回るグローバル企業に成長させた。 続きを読む