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【コラム】ドキュメンタリーの鬼才が見つめる「人間の愛」――ワン・ビン監督最新作・映画『収容病棟』

ライター
倉木健人

〝ワン・ビンの距離〟の奇跡

 ワン・ビンは、世界で今もっとも注目されているドキュメンタリー映画の作り手の1人である。9時間を超える『鉄西区』(2003年)をはじめ、その作品は軒並み、各国の映画祭で高い評価を受けてきた。
 最近では、貧村に暮らす姉妹を撮った『三姉妹~雲南の子』(2012年)も、ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門グランプリ、リスボン国際ドキュメンタリー映画祭グランプリなど、いくつもの国際的な栄誉に浴している。 続きを読む