投稿者「web-daisanbunmei」のアーカイブ

欺瞞と反目の野党共闘――早くも「合意形成」能力なし

ライター
松田 明

連合「共産の閣外協力あり得ない」

 立憲民主党、日本共産党、社会民主党、れいわ新選組の4党は、9月8日、衆議院選挙にむけ市民連合と「基本政策」で合意した。
 低迷を続ける旧民主党勢力の焦燥感を見ながら、2015年秋から野党連合政権樹立のための共闘を執拗に迫り続けてきたのが日本共産党だ。
 9月30日、立憲民主党の枝野幸男代表は志位和夫委員長と会談。次期衆院選で政権交代が実現した場合、日本共産党と「閣外協力」する方針で一致したことを発表した。
 共産主義革命を目指す政党と、閣外であれ共に政権樹立することを公言した政党は、日本の憲政史上で立憲民主党がはじめてだ。 続きを読む

「公明党衆院選重点政策」第4弾――共生社会をめざして

ライター
松田 明

孤立を防ぎ困窮者を支える

 NHKディレクターなどを歴任し、2004年からNPO法人自殺対策支援センターライフリンク代表を務める清水康之氏。日本の「自殺対策」の最前線に立ち続ける清水氏は、『第三文明』本年2月号でこう述べている。

 今の日本社会では「自分の命は自分で守らなければならない」という新自由主義的な考え方が強くなっている気がします。そのすべてを否定するつもりはありませんが、「皆の命は皆で守るもの」という考え方が不可欠です。両軸の間のどこに軸足を置くのかが大切です。その点については、公明党が重要な役割を担っていると思います。
 公明党の皆さんは、自殺対策にも非常に熱心です。(『第三文明』2月号

 公明党が結党された1964年当時、政治は福祉にまったく冷淡だった。公明党が「福祉」の旗を掲げると、右側の政党からは〝政治は慈善事業ではない〟と嘲笑され、左側の政党からは〝福祉は資本主義体制の延命を図るもの〟と非難された。 続きを読む

連載エッセー「本の楽園」 第120回 カズオ・イシグロの新作

作家
村上政彦

 カズオ・イシグロの名を知ったのは、もう30年近くも前になる。『日の名残り』という長篇小説が、イギリスのブッカー賞を受けて邦訳され、僕も手に取ってみた。ブッカー賞の受賞作ということより、日系イギリス人で、同世代の作家であることのほうに関心が向いた。
 一読して、なかなかの書き手だと思った。人物造形がうまい。ストーリーテリングが巧みだ。主題よく吟味されていて興味深い。これは手強いライバルだな、と思っていたら、次々と発表して、2017年度のノーベル文学賞を受けてしまった。
 あれ? ついこのあいだまでライバルだと思っていたのに、いつの間にかえらく差をつけられてしまった。人生は難しい。文学は、もっと難しい。悔しくないといったら噓になる(思い上がるな、といわれてもいいです)。 続きを読む

「公明党衆院選重点政策」第3弾――感染症に強い日本へ

ライター
松田 明

「厚生労働委員会」で質問に立つ高木美智代衆議院議員(2021年8月25日)

コロナ対策を一貫して牽引

 9月30日をもって緊急事態宣言が解除となった。陽性者数、入院患者数も順調に減少傾向が続いており、街には久しぶりの賑わいが戻ってきた。(※参考サイト:COVID-19 Japan
 昨年1月に日本で最初の新型コロナウイルス感染者が確認されて以来、公明党は一貫してコロナ対策を牽引してきたといえる。
 昨年2月14日には政府に「専門家会議」の設置を要望。自宅やホテルで療養する患者の重症化の兆候を見逃さないため、血中酸素濃度を計測するパルスオキシメーターの導入を求めたのも公明党だ。 続きを読む

芥川賞を読む 第11回 『石の来歴』奥泉光

文筆家
水上修一

講談的な文体で謎めいた世界を描く

奥泉光著/第110回芥川賞受賞作(1993年下半期)

力量ある文体で読者を引き込む

 第110回芥川賞を受賞したのは、当時37歳だった奥泉光。後に芥川賞選考委員となり、現在もその任を担う。以前から注目されており、すでに何度か最終候補に残っていたから満を持しての受賞と言えるだろう。
「石の来歴」は、162枚の作品。奥泉の作品は、ミステリー的な要素をもち、夢か現か分からない謎の部分に読者を引き込む手法が得意だが、受賞作もまさにそうした作品だ。 続きを読む