投稿者「web-daisanbunmei」のアーカイブ

長嶺将真物語~沖縄空手の興亡 第14回 沖縄空手界の再統一へ

ジャーナリスト
柳原滋雄

ゆるやかな統一組織「沖縄空手道懇話会」

 全沖縄空手道連盟から国体競技に参加するために分かれた沖縄県空手道連盟。1980年代の沖縄空手界は組織が完全に二分されていた。87年に開催された沖縄海邦国体の空手競技では、沖縄県は念願の全国優勝を果たしたものの、両連盟の関係者は、双方顔を合わせても口をきかないといった関係が続いていた。
 こうした時期に、このままではいけないと考えた新聞人がいた。『琉球新報』の記者として20年以上勤め、そのころ、広告局に異動し、イベントを担当するようになっていた濱川謙(1940-)である。 続きを読む

共産党が危険視される理由――「革命政党」の素顔

ライター
松田 明

立花隆氏の『日本共産党の研究』

 幅広い分野で取材と執筆をつづけ、「知の巨人」と称された立花隆氏の逝去が先ごろ公表された。
 立花氏の関心は多岐にわたった。政治分野では、現職の首相の金脈を暴いた『田中角栄研究』と、共産党の実像に迫った『日本共産党の研究』が代表作だ。
 リンチ事件など暗部を詳細に追った『日本共産党の研究』の「序章」は、冒頭でこう触れている。

 共産党が、〝暴力革命などというものは、共産党の方針とは縁もゆかりもありません〟といくら強調しても、〝いや、あれは羊の皮をかぶったオオカミだ、いざとなれば暴力革命をやるのだ〟との見方があとをたたない。(『日本共産党の研究(一)』講談社文庫)

 立花氏が『日本共産党の研究』を月刊誌『文藝春秋』に連載したのは1976年から77年の2年間。
 それから45年が経った今も、日本共産党は本質的に変わっていない。 続きを読む

シリーズ:東日本大震災10年~「防災・減災社会」構築への視点 第7回「日本版ディザスター・シティ」構想~一級の危機管理要員育成へ~(下)

フリーライター
峠 淳次

福島誘致のすすめ~複合災害の場を人づくりの学校に~

公明党福島県本部が危機管理要員訓練施設の誘致で記者会見(2021年3月15日、『公明新聞』3月16日付)

 東日本大震災から10年の節目を刻んだ今年3月、公明党福島県本部は〝次の10年〟に向けた独自の福島復興加速化政策を発表し、この中で日本版ディザスター・シティともいうべき本格的な「危機管理要員育成センター」の創設と福島誘致を提言した。
 提言は冒頭、「災害大国の日本にあって危機管理と防災・減災に関わる多様な知識や技術を身につけた人材を育てることは喫緊の課題である」として、大震災と原発事故という未曽有の複合災害を経験した福島に、あらゆる自然災害に加えて原子力災害も想定した危機管理要員育成センターを創設、誘致すべきと主張。その上で、県沿岸部の浜通り地域で進む国家プロジェクト「福島イノベーション・コースト(国際研究産業都市)構想」に「防災」の視点を盛り込むよう求め、「最先端のハイテク産業とリンクした新時代の育成拠点」というセンターの具体像も浮かび上がらせた。 続きを読む

若者・女性の困窮を救え――都議選のゆくえが重要

ライター
松田 明

突破口ひらいた豊島区

 コロナ禍のなかで、「若者・女性の貧困」「社会的孤立」といった課題が一層深刻化している。
 飲食店の休業や閉店などでアルバイト先を失った学生。企業の業績悪化で解雇された非正規労働者。ステイホームが長引くなかでのDV(配偶者からの暴力)、児童虐待、うつや引きこもりの増加。
 警察庁のまとめでは、5月に自殺した人の数は1745人。前年の同じ月と比べて1割近く増加している。自殺者が前年同月を上回る状況は、2020年7月以降、11カ月連続。とくに男性の増加率に比べて女性の増加率が顕著に高い。
 また東京都が2018年に公表した調査結果によると、住まいがなくネットカフェやマンガ喫茶で寝泊まりしている人は約4000人。これは「コロナ前」の「東京都のみ」の数字だ。 続きを読む

「共産が保育所増設」はウソ―― くり返される〝実績〟デマ

ライター
松田 明

共産党が主張する〝実績〟

 7月4日投開票の東京都議会議員選挙。
 今回、日本共産党がその〝実績〟の柱にすえて盛んに宣伝しているのが、「認可保育所の増設」というものだ。
 ピーク時の3割にまで退潮が続いていた共産党都議団が、前々回2013年の都議選で8議席から17議席に、前回17年は19議席に増えた。民主党政権が失敗に終わり、その後も迷走を続けたことで、行き場のなくなった不満票が共産党へ流れたのだ。
 都議会で条例等を提案するには議員定数(127人)の12分の1(11議席)以上の賛成者が必要。共産党は13年後半からようやく提案権を復活できた。
 これによって、〝共産党が都政を動かし認可保育所が大幅に増えた〟というのである。 続きを読む