郷里にいる母は、今年で81歳になる。僕の妹、つまり、娘が近くにいて面倒を見ているのだが、このあいだ母は、妹の顔を見るなり、「あんた、誰や」といったらしい。彼女が名前を告げると、不思議そうに眺め、「顔が違う」とつぶやいた。認知症の気があるのだ。
しかし病院へ行こうといっても、人を病人扱いするな、と聞かない。幸か不幸か、脚が悪いので、外へ出ることはないから、徘徊の心配はない。家にこもって、ひたすらTVを視る日々を過ごしている。 続きを読む

郷里にいる母は、今年で81歳になる。僕の妹、つまり、娘が近くにいて面倒を見ているのだが、このあいだ母は、妹の顔を見るなり、「あんた、誰や」といったらしい。彼女が名前を告げると、不思議そうに眺め、「顔が違う」とつぶやいた。認知症の気があるのだ。
しかし病院へ行こうといっても、人を病人扱いするな、と聞かない。幸か不幸か、脚が悪いので、外へ出ることはないから、徘徊の心配はない。家にこもって、ひたすらTVを視る日々を過ごしている。 続きを読む
政治というと、ともすれば「国政」ばかりにメディアの焦点が当たりがちだが、議員の数で見れば「地方政治」のほうが大きい。
なにより、国民1人1人の声や個別の地域の声を政治に反映させ、国政を地域・地方から下支えするという民主主義のあるべき姿から見ても、「地方政治」はきわめて重要なのである。
そして、こうした「国」と「地方」の全体の視野で政党の力量を見ると、単なる国会での議席数とは違った姿が見えてくる。 続きを読む
統一地方選挙と参議院選挙が重なる12年に一度の「亥年」。早くも浮足立っているのが、支持率の低迷から抜け出せない野党である。
1月22日には国民民主党の玉木雄一郎代表と自由党の小沢一郎代表が会談し、両党を合流させることで一致。
24日には〝将来的な党の合流〟を前提に衆参で統一会派を結成した。
結党以来、支持率が1パーセント前後のままの国民民主党にとっては、自由党と合流することで参議院会派が27人となり、立憲民主党の25人を抜いて国会運営の主導権を握れる算段があった。 続きを読む
極真空手がブームとなった背景として、1971年に連載が始まった劇画「空手バカ一代」の存在を抜きには語れない。この中で準主役の一人として描かれて名を知られるようになった人物に、80年に四国・松山で芦原会館を設立した芦原英幸・初代館長(あしはら・ひでゆき 1944-1995)がいる。相手の攻撃を受け流し側面や背後から反撃する「サバキ」技術を体系化した〝伝説の空手家〟として知られる。今回は芦原会館の内弟子経験を持ち、その後、沖縄空手や合気道を取り入れた沖縄空手道松林流喜舎場塾・英心會館の石本誠館長(いしもと・まこと 1964-)に迫る。 続きを読む