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葦の髄から時評vol.17 山崎豊子さんの足跡――戦争を憎み、時代と四つに組んだ作家

ジャーナリスト/編集者
東 晋平

「船場のいとはん」

 秋の気配が漂いはじめたある夕方、日本橋の高島屋で開催されていた「追悼 山崎豊子展」を見てきた。
 山崎さんは1924年(大正13年)、大阪・船場に生まれた。生家は嘉永年間から続く有名な老舗の昆布屋、小倉屋山本である。1944年(昭和19年)に毎日新聞大阪本社に入社し、終戦の年である翌45年に学芸部に配属。副部長であった井上靖から文章の薫陶を受けている。 続きを読む