コラム」カテゴリーアーカイブ

ワクチン接種の足を引っ張る野党――立憲と共産の迷走

ライター
松田 明

切り札はワクチンしかない

 立憲民主党の枝野幸男代表が、5月26日のラジオ番組で、

菅義偉首相はワクチン頼みだ。ワクチン頼みでない抑え込みにかじを切らないとだめだ(「日本経済新聞電子版」5月26日

などと発言したことに対し、さすがに失望の声と批判が相次いでいる。
 新型コロナウイルスの感染拡大が全米で最も深刻だったニューヨーク市では、これまでに人口の1割以上が感染し、3万人以上が亡くなっている。ピーク時には1日の感染者数が約8000人にのぼった。
 だがワクチン接種の普及によって状況は一転。5月19日からは飲食店の店内での人数制限も原則なくなるなど、日常を取り戻しつつある。
 一方、およそ1年以上にわたって世界でもっとも感染対策に成功してきたとまでいわれてきた台湾は、その安心感もあってワクチン接種率が1%程度にとどまっていた。
 5月に入って域内での感染者数が急増し、6月半ばまで警戒レベル「3」を継続。学校や娯楽施設の閉鎖、人々が集まる人数の制限も続くという。 続きを読む

共産党が進める政権構想――〝革命〟めざす政党の危うさ

ライター
松田 明

排外ナショナリズム煽る共産党

 1952年に破壊活動防止法が制定されて以来、民主党政権時代も含め、日本共産党は常に公安調査庁の〝調査対象団体〟であり続けてきた。
 理由は、戦後の日本共産党が「軍事方針」に基づいて武装闘争の戦術を採用し、各地で殺人事件や騒擾(騒乱)事件などを引き起こしたこと。
 その後も、革命の形態が平和的になるか非平和的になるかは敵の出方によるとする「いわゆる敵の出方論」を採用し、暴力革命の可能性を否定しないまま現在に至っていることにある。
※公安調査庁HP「共産党が破防法に基づく調査対象団体であるとする当庁見解」
 日本共産党を他の政党と同じように考えてはならない。日本を「社会主義・共産主義の社会」へ革命することをめざす特殊な政党なのだ。 続きを読む

特集㉝ 断罪された〝狂言訴訟〟――信平夫妻を担いだ者たち

ライター
青山樹人

 この記事は『新版 宗教はだれのものか 三代会長が開いた世界宗教への道』(青山樹人著/鳳書院)の発売にともない「非公開」となりました。
 新たに「三代会長が開いた世界宗教への道(全5回)」が「公開」となります。

「三代会長が開いた世界宗教への道」(全5回):
 第1回 日蓮仏法の精神を受け継ぐ(4月26日公開)
 第2回 嵐のなかで世界への対話を開始(5月2日公開)
 第3回 第1次宗門事件の謀略(5月5日公開)
 第4回 法主が主導した第2次宗門事件(5月7日公開)
 第5回 世界宗教へと飛翔する創価学会(5月9日公開)

WEB第三文明の連載が書籍化!
『新版 宗教はだれのものか 三代会長が開いた世界宗教への道』
青山樹人

価格 1,320円/鳳書院/2022年5月2日発売
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第三文明社 公式ページ
 

都議会公明党が重要なわけ――政策目標「チャレンジ8」

ライター
松田 明

国をも変えてきた都議会公明党

 きたる7月4日、東京都議会議員選挙がおこなわれる。コロナ禍という困難のなかで、首都・東京の次の4年間の趨勢を決する重要な選挙となる。
 東京都政は単に東京都に暮らす人々だけにとっての政治にとどまらない。これまで、国に先んじて都議会が東京都を動かして実現した施策には、その後、全国の自治体や国の制度に導入されたものが多くある。
 よく知られているのは、児童手当、東京消防庁のハイパーレスキュー(消防救助機動部隊)、災害医療派遣チーム「東京DMAT」、東京都型「ドクターヘリ」、ヘルプマークとヘルプカード、駅や公営住宅のバリアフリー化、バスのバリアフリー化、妊娠期から就学期までを切れ目なく支える「東京版ネウボラ」、子どもの医療費助成、がん対策(拠点病院拡充)、女性専用外来、中小企業への融資制度、新公会計制度(財政の見える化)など。 続きを読む

連載エッセー「本の楽園」 第115回 愛をばらまけ

作家
村上政彦

 大阪市西成区釜ヶ崎(あいりん地区)は、東京の山谷、横浜の寿町をしのぐ、日本でも有数の「ドヤ街」だ。戦前にはすでにスラム街ができていて、戦後になると日本中から日雇い労働者がやってきた。しかし、いまは2万人ほどの住民の40%以上が生活保護を受けている。
 西田好子が牧師を務める「メダデ教会」は、この付近にある。「メダデ」とは旧約聖書に登場する人物の名で、「愛があふれる」の意味だという。
 西田は68歳。小学校教師を辞めて、50歳で大学の神学部に入り、牧師となった。いざというときの資金を貯めるために、超節約生活を送っていて、食事はスーパーの特売品とパンの耳、風呂には入らないでポットの湯で体を拭く。 続きを読む