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「嫌中嫌韓」ブームを読み解く

ジャーナリスト
柳原滋雄

売れる本ばかり追う不況の出版界

「嫌中嫌韓」あるいは「嫌中憎韓」といったフレーズが、出版界でもしばしば耳にされるようになってきている。
 いわゆる「嫌中嫌韓本」は、日本の隣国である韓国や中国を非難する内容の書籍のことで、こうした書籍が同時に多くベストセラーに入るようになったことで注目されるようになった。 続きを読む

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【コラム】教科書をめぐる竹富町の騒動は何だったのか

ジャーナリスト
柳原滋雄

教育分野で進む右傾化

 4年ごとに行われる中学校の教科書採択が直近で行われたのは2011年。このときの採択は、新しい歴史教科書をつくる会(いわゆる「つくる会」)から分裂した育鵬社版の歴史・公民教科書を採用した地区が増えたことで知られる。 続きを読む

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【コラム】「大介護時代」を目前に控え

ジャーナリスト
柳原滋雄

介護離職が増えている

 同世代(40代後半)の友人Tさんの話。最近、田舎の父親の物忘れがとみに激しくなり、帰省した折に地元の大学病院のもの忘れ外来に連れて行った。MRIなどの検査を行った結果、認知症であるかどうかの判断は「グレー」。口頭試問で行う検査では比較的高い点数をとったものの、レントゲン結果では、アルツハイマー型認知症患者に特有の脳の萎縮が見られたという。 続きを読む

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【コラム】「隣国による離島の脅威」を煽るキャンペーンの実態

ジャーナリスト
柳原滋雄

「防人の島」の危機?

 ある全国紙(産経新聞)が「対馬が危ない!」と題するキャンペーンを始めたのは、今からちょうど5年前の2008年10月だった。
 対馬は九州と韓半島の間の玄界灘に浮かぶ、長崎県に属する国境の島である。その対馬に韓国から大量の観光客が押し寄せ、島の土地を韓国人がどんどん買い占めていると警鐘を鳴らす内容で、対馬がまるで韓国に乗っ取られかねないかのようなトーンで書かれていた。 続きを読む

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【コラム】「沈黙の螺旋」理論とファシズムの形成

ジャーナリスト
柳原滋雄

ドイツ人女性が提唱した仮説

 今から10年ほど前――ブッシュ大統領の米国がイラク攻撃を始めたころだったから、2003年4月のころである。
 芥川賞作家で元共同通信記者だった辺見庸氏が母校の早稲田大学の客員教授になり、マスメディア論を1年間講義したことがあった。そのころ、たまたま縁があり、仕事として授業を毎回傍聴する機会があったのだが、近年まれに見る戦争の始まりと、加熱するメデイア(活字・映像を問わない)を背景に、マスメディアというものが、人々の意識にどのような影響を及ぼすかといった観点から、毎回興味深い授業がなされていた。 続きを読む