遺族」タグアーカイブ

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葦の髄から時評vol.13 加害者の「手記」を読んで――なぜ〝希望〟を紡ぎ出そうとしないのか

ジャーナリスト/編集者
東 晋平

とてつもなく残念だ

 1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件の加害者が、「元少年A」名義で手記を出版した。かつて山下彩花ちゃんの遺族の手記出版にかかわった者として、やはり目を通さないわけにはいくまいと思い、発売翌日に読んだ。
 感想は「とてつもなく残念だ」というほかない。 続きを読む

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葦の髄から時評vol.3 断罪するメディア――「被疑者がいかに異常な人間であるか」という連呼

ジャーナリスト/編集者
東 晋平

「酒鬼薔薇事件」報道のデジャブ

 神戸市長田区で小学校1年生の女児が行方不明になり、13日後に無残に切断された遺体となって発見された(2014年9月23日に遺体発見)。あまりにも痛ましく、ご家族の心中を思うと言葉が見つからない。そして17年前の1997年に隣接する同市須磨区で起きた、あの連続児童殺傷事件(酒鬼薔薇事件)を想起したのは私だけではないだろう。 続きを読む

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シリーズ 震災からの歩み<2> 東北を日本の先進地に――被災地の声を聞き、見えてきた未来へのヒント

東北学院大学准教授
金菱 清

 東日本大震災直後から、緻密なフィールドワークを続け、被災地の声を聞いてきた金菱清さん。そこから見えてきたものとは何か。

560頁、50万字に及ぶ被災者71人の言葉

 今から18年前の1995年、私は阪神・淡路大震災を経験しましたが、そのときの報道にとても疑問を持っていました。阪神高速道路やビルの倒壊、火災被害が甚大だった神戸市長田区の様子を鳥瞰するような視点ばかりだったことにものすごく違和感を感じていたのです。 続きを読む