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熟議を重ねたマニフェストを策定し、善政の競争を

早稲田大学大学院公共経営研究科教授
北川正恭

政治はどうビジョンを作り、示すべきか。今後の中央と地方のあり方とは。

※この記事は2012年12月に行われた総選挙の前にインタビューしたものです。

マニフェストに対する検証・批判を

 高度経済成長期における政治の主な仕事は、富の分配でした。国にお金があったため政治のほうが供給サイドになり、強い立場にあったといえます。そのため有権者は政治に対して陳情し、富の配分にあずかる弱い立場でした。
 しかし今は、低成長、無成長の時代です。政治行政の役割は「富の分配」から「負担や不利益の分配」へと変化しました。皆で負担し合って弱者を助ける社会を作ることこそ、民主政治の目指すべき姿だといえます。 続きを読む