20180816

先鋭化していく立憲民主党――通常国会後は支持率も下落

ライター
松田 明

野党3党首会談

 メディアの視線が自民党総裁選の行方に注がれる一方で、野党は相変わらず不甲斐ない迷走を続けている。
 さる7月31日の夜、立憲民主党の枝野幸男代表、自由党の小沢一郎代表、社民党の又吉征治党首が、都内で会合を開いた。

 この中では、先の通常国会では、野党第1党の立憲民主党と野党第2党の国民民主党が国会対応で足並みが一致せず、政府・与党を利するところがあったという認識で一致しました。(NHK政治マガジン/7月31日)


 参議院の野党第一党でありながら支持率が0%台という国民民主党は、先の通常国会の後半で戦術を変えた。
 ひたすら〝対決型〟に終始する立憲民主党や共産党、自由党、社民党のような手法から距離を置き、「対決より解決」を掲げて独自路線を探ったのだ。
 3党には、これが裏切りと映ったようだ。

 会談のあと立憲民主党の福山幹事長はNHKの取材に対し、「野党6党派が国会で共闘するにも、まずは3党が連携を強めることが重要だ。立憲民主党としては、『参議院で野党第1党を』という思いだが、そのことも含め、3党の連携が重要だ」と述べました。(同)

 来年の参議院選挙に向けて、支持率低迷にあえぐ野党同士でのポジションの取り合い、つぶし合いが激化していくのだろうか。

いまだ政権構想を示せず

 もともと、国家観や安保政策などの政治理念も出自もバラバラな者たちが、ただ小選挙区で当選するためという事情で、呉越同舟して旧民主党そして旧民進党に所属していた。
 だが近年の共産党との野党共闘や、いつまでたっても支持率が伸びない党勢への絶望と焦燥が臨界点に達して、2017年9月に大分裂を起こしてしまったわけである。
 仲間割れしたそれらの政党がまた、単に「政府・与党を利したくない」という理由だけで足並みをそろえるべきといっても、有権者からは意味がよく分からない。
 そもそも立憲民主党はあと1カ月余りで結党から1年になるのだが、いまだに具体的な「政権構想」さえ国民に示せていない。衆議院の野党第一党として、無責任と無能の誹りを免れないだろう。
 立憲民主党と、自由党、社民党の3党協力というのは、参議院選挙での国民民主党つぶし以外に、いったい何をめざすものなのだろうか。
 ちなみに社民党は理念のなかで、

「明らかな違憲状態にある自衛隊」

「改編・解消して非武装の日本を目指します」

と主張する政党だ。
 3党協力にしても、共産党との共闘にしても、そこには自公政権に代わる国民の選択肢としてのリアルな政権像がない。あるのは単に「反アベ」という近視眼的でネガティブな呪いだけなのだ。

結党以来で最低の支持率

 そしてその結果、通常国会を終え、この8月に実施された各社の世論調査では一致して、立憲民主党の支持率が大きく下がった。
 朝日新聞の調査では、7月の「8%」から「6%」に下落。昨年10月の結党以来で最も低い数字である。
 与党が幅広い世代、とりわけ若い世代の強い支持を受けているのに対し、野党第一党である立憲民主党の支持層は若者や現役世代が薄く、60代以上の世代が目立つ。
 しかも日経新聞の調査では、月を追うごとに立憲民主党の支持層内での政権不支持率が高まってきて、最近は9割以上が不支持で染まっている。
 結党当初の立憲民主党は、安倍内閣を支持する有権者の一部からも淡い期待を寄せられていたのに、今では若い世代だけでなくそれらの層からもすっかり見限られてしまった。
 政権交代どころか、「反アベ」というイデオロギーの人たちだけが支持する、なにやら先鋭化した政党になってしまったということだ。
 なぜ自分たちは国民の幅広い支持を得られないのか。2012年以降、自分たちは同じ失敗ばかりを繰り返してはいないか。
 野党、なかんずく立憲民主党の人々は、よくよく考えるべきだと思う。

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